平成41992)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

4−共研−88

専門分類

8

研究課題名

パソコンによる総合的カテゴリカル・データ解析法の研究

フリガナ

代表者氏名

ハシグチ カツヒサ

橋口 捷久

ローマ字

所属機関

福岡県立大学

所属部局

人間社会学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

5 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

数量化の方法論による質的データ解析の利用価値は益々高まっている。そこで、多くの研究者に利用しやすいOS上で動く数量化法のソフトプログラムの開発をめざす。すなわち、PC−SAS等のソフトウェアパッケージとのデータの共有を図るため、MS−DOS版の質的データ解析プログラムパッケージの開発研究を行ない、その普及を図る。


数量化理論の基本的方法論のうち、「予測のための数量化1類」、「判別のための数量化2類」、「パターン分類、成分分析のための数量化3類」についてMS−DOS版の数量化分析用プログラムパッケージの開発研究を昨年度に引き続き行なった。開発したパソコン数量化分析のMS−DOS版は、従来、日本電気株式会社のn88日本語BASICで開発したプログラムをマイクロソフト社のQuickBASICに移植した。MS−DOS版の開発により数量化分析をデータ解析に活用する利用者は次のような利点が得られることになる。
(1)出力結果をすべてテキストファイルで保存する。このことは利用者が出力結果を一太郎などのワープロで編集できるようになった。
(2)出力結果をテキストファイル形式で保存するようにした結果、プリンタが無いノート型パソコンでも使用を可能にした。
(3)プリンタ出力は最小限にとどめ、散布図だけにした。即ち「第2類の拡張版」と「第3類版」のアイテムカテゴリーおよびサンプル数量の2次元散布図のハードコピー、アイテムカテゴリー数量の3次元散布図のハードコピーだけである。この結果、従来版に比較して計算時間が飛躍的に短縮された。
開発したプログラムパッケージは統計科学選書「パソコン数量化分析」、朝倉書店,1998.10 のMS−DOS版(Ver.4.00)として発表した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

駒澤勉、順序尺度の探索的数量化の方法、数理科学,No.359,1993.5
橋口捷久他共訳、

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

(1)従来のプログラムの長所、短所を利用者の立場から検討し、そのノウハウを基礎にして、ビジュアルなアウトプットで視覚的に理解できるパソコン用のMS−DOS版の質的データ解析プログラムパッケージを開発する。
(2)カテゴリカル・データの分割表を中心としたデータ解析の諸方法論の開発・研究をする。
(3)データを多面的に解析するために、数量化大I類の主成分的予測分析の拡張解析のための統合プログラムを開発する。
(4)開発したプログラムパッケージを、社会学、心理学、医学の分野の実データによって総合テストを実施する。
以上の実施計画は、理論と応用に深く関与している統計数理研究所の教官と応用分野の研究者の共同研究でしか優れた開発研究は有り得ない。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

駒澤 勉

統計数理研究所

坂元 慶行

統計数理研究所

高木 廣文

統計数理研究所

中村 隆

統計数理研究所