平成101998)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

10−共研−22

専門分類

2

研究課題名

improperベイズモデルの拡散尤度と縮約尤度法

フリガナ

代表者氏名

サガエ マサヒコ

寒河江 雅彦

ローマ字

所属機関

岐阜大学

所属部局

工学部

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

improperベイズ統計モデルの推定において、通常の尤度関数を定義することは出来ない。そこで、本研究では、improperな事前分布のモデリングで用いられる尤度関数の定義として、slackパラメータを付したフル・パラメータ空間上で拡散尤度と縮体したパラメータ空間上での縮約尤度の2つの考え方について研究を行う。


improper prior をもちいたベイズ統計モデルは、一般的に尤度関数を明示的に定義できない。そこで、ABICをimproper事前確率モデルにおいても適用可能な形に拡張したIPBICを筆者らは定式化してきた。この方法をBayes型回帰モデルの推定問題に応用し、improperなモデルは、properモデルを用いるよりも柔軟で、適用範囲が広いことが数値実験によって確かめられた。
又、RCC(Relative Credibility Criterion)を提案し、この基準は、事前確率モデルの候補群からデータ構造に最も適合する事前確率モデルを選ぶものであり、数値実験からも、その基準の良さが確かめられた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

Tanabe, K. and Sagae, M., Improper priors and Model Selection Criteria in Misspecified Bayes Linear Model, submitted in 1998.


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

improperなベイズ統計モデルについて、これまで2相回帰、曲面・曲線の推定、有限要素モデル(以上、田辺他)、密度関数の推定、線形モデル(以上、田辺、寒河江)の中で有効性を実証的に明らかにしてきた。本研究では、improperモデルに対応した尤度関数の定義を整理し、2種類の定式化を行う。そして、ABICに対応した2種類のベイズ型統計量を導く。又、実用上、重要となる尤度の数値的計算法の工夫も行う。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

田辺 國士

統計数理研究所