平成232011)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

23−共研−5012

分野分類

統計数理研究所内分野分類

j

主要研究分野分類

6

研究課題名

問題解決力育成を目指す統計教育の方法論に関する研究集会

フリガナ

代表者氏名

タケウチ アキノブ

竹内 光悦

ローマ字

Takeuchi Akinobu

所属機関

実践女子大学

所属部局

人間社会学部人間社会学科

職  名

准教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

223千円

研究参加者数

19 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

研究目的:新学習指導要領が発表され,統計教育の導入が理数教育の柱の一つになっている.平成 24 年度からは新学習指導要領の全面施行となり,算数・数学,またその他の科目においても統計教育の導入方法が注目され,現場教員からも関連する情報の発信,議論の機会が求められている.このことを受け,日本統計学会など関連学会でも様々な取り組みが行われている.これらの取り組みは有意義であり一定の成果を得ているが,全面施行に対して初等中等教育現場の関係者においては十分な情報や議論が不足していると考えている人も多く,より多くの情報発進や議論の場が期待されている.このようなに要望に対して,本申請研究集会では全国の統計教育の関係者が一同に会し,統計教育,特に問題解決力育成を目指す統計教育に対して,それぞれの立場での具体的な統計教育の達成目標・授業実践・教材開発・評価の枠組みなどの研究成果を議論する場を提供することを目的として実施した.特に本年は入学試験を踏まえ,これらの試験で考えるべき統計的思考力についてその育成と評価の確立をめざし取り組んだ.

成果の概要:上記の目的を踏まえ,『第 8 回統計教育方法論ワークショップ統計思考力の育成とその評価〜高校入試・大学入試でのアプローチ〜?問題解決力育成を目指す統計教育の方法論に関する研究集会?』を 2012 年3月2日,3日に一橋大学国立キャンパス(東京都国立市中 2-1)で開催した.このワークショップでは,統計教育をテーマに当該研究の発表を含み,国際的に著名な研究者の講演をはじめ,統計教育の授業法,教材開発の研究発表および初等中等高等教育者による事例報告など 26 件の多様な発表が行われた.なお参加者は 2 日間で延べ 200 人であった.特に特別講演者として,日本でも大規模に実施される OECD 主催,国際成人版学力調査 PIAAC(25 カ国参加)の数量リテラシー部門の責任者を務める Iddo Gal 教授(次期,国際統計教育協会会長)を招聘し,国民すべてが身に付けるべき 21 世紀型コンピテンシーとしての統計的問題解決力に関するアセスメントの考え方について講演いただいた.具体的な参加者は統計教育研究者をはじめ,大学・研究所教員,初等中等教育の教員,また教科書会社などの関係者などであった.質疑応答においても活発な意見交換がなされ,大変有益であったといえる.

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

[1] 第 8 回 統計教育の方法論ワークショップウェブサイト(http://estat.sci.kagoshima-u.ac.jp/SESJSS/edu2011.html).

[2] 統計数理研究所共同研究リポート 272 統計教育実践研究.

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

青山 和裕

愛知教育大学

小口 祐一

茨城大学

上村 尚史

鹿児島純心女子短期大学

櫻井 尚子

東京情報大学

佐藤 寿仁

岩手大学教育学部附属中学校

末永 勝征

鹿児島純心女子短期大学

瀬尾 隆

東京理科大学

田村 義保

統計数理研究所

橋本 三嗣

広島大学附属中・高等学校

原田 高志

山形県立山形北高等学校

深澤 弘美

東京医療保健大学

藤井 良宜

宮崎大学

松元 新一郎

静岡大学

村上 征勝

同志社大学

門間 麻紀

東洋大学

宿久 洋

同志社大学

山口 和範

立教大学

渡辺 美智子

東洋大学