平成142002)年度 共同利用登録実施報告書

 

課題番号

14−共研−8

専門分類

7

研究課題名

環境に配慮した森林施業が経営に及ぼす影響

フリガナ

代表者氏名

ハヤシ タカオ

林 隆男

ローマ字

Hayashi Takao

所属機関

名古屋大学大学院

所属部局

生命農学研究科 生物圏資源学専攻

職  名

博士課程後期課程3年

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研究目的と成果の概要

現在の国内人工林資源の齢級分布をみると、4〜8齢級に大きなピークがあり、
それより若い齢級の林分の面積は少なくなっている。長期にわたって木材の安定供
給を考えると若齢林分の面積が少ないことから、分布のピークにある林分を収穫し
た後は、収穫可能な林分は量的に不足すると考えられる。長期的に木材の安定供給
を実行するには、法正状態に近い齢級分布の方が望ましい。
 本研究では、将来的な木材安定供給を仮定した場合の森林伐採計画問題を線形計
画法によって定式化し、齢級分布を法正状態に誘導することで経営が受ける影響に
ついて解析する。
 愛知・岐阜・長野・富山4県のスギ・ヒノキ人工林を対象として、木材の安定供
給を仮定した森林伐採計画問題を線形計画法により定式化し、齢級構成を平準化さ
せる「面積保続制約」を追加することによる収益・伐採量への影響を調べたところ、
平準化達成時期を15期とした上で齢級別面積を一定とする齢級(目標齢級)を変化さ
せたとき、計画期間を通して輪伐期の最頻値・平均値が高い状態で安定する目標齢
級が存在し、それ以外の目標齢級では輪伐期の最頻値・平均値が低くなる時期が見
られた。