平成202008)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

20−共研−5008

分野分類

統計数理研究所内分野分類

j

主要研究分野分類

8

研究課題名

統計サマーセミナー

フリガナ

代表者氏名

モリモト タカユキ

森本 孝之

ローマ字

Morimoto, Takayuki

所属機関

一橋大学

所属部局

大学院経済学研究科 経済統計講座 統計・ファイナンスコース

職  名

特任講師

配分経費

研究費

90千円

旅 費

1300千円

研究参加者数

36 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

 統計学が適用される分野は多岐にわたり,経済,経営,社会,農学,理学,医学,工学,など多くの学問分野でデータ処理やデータ分析において利用されている.そのため,統計学を学ぶ学生や若手の研究者においても,各自の専門分野だけでの知識の習得はもちろんだが,その周辺やさらに別分野での統計利用を知ることは大変有意義であり,これらは研究者の質を上げるだけではなく,研究者の質が向上することにより統計学の今後の発展にも寄与できるといえよう.
 本セミナーの目的は,若手に研究の発表の機会を与え,将来統計学の発展を担う学生・研究者,また実社会で企業人としての統計利用,統計の発展を考えた,若手の研究者の育成にある.特に本セミナーで重要とすることは,単に発表することだけではなく,研究発表・討論を通じた若手同士の交流である.多くの研究者・学生が,何らかの個別科学の学部学科等に所属しながら統計学まわりの研究をしている環境下において,研究早期の段階からいろいろな個別科学での統計の使われ方に触れ,視野を広げることは極めて重要であり,そのひとつの機会を与えるのがこのセミナーである.
 実際にセミナーでは非常に多くの成果を得ることができた.まず,この共同研究経費での旅費の補助もあって,50 人近くの若手研究者・学生を集めることができた.これにより,視野を広げるにあたり,十分多様な研究紹介が可能となった.また,活発な議論・討論をすることもできた.これにはこのセミナーならではの理由がある.まず,皆の年齢が近いため,遠慮のない質問・討論が行われることがある.
また 2 回の招待講演を設けることができ,特に学会講演では難しい研究初期段階での問題点やこれまでの研究過程の紹介,さらにまだ未確定の最新の情報なども講師の方に紹介していただき,最新の研究トピックに触れられ,大変有意義であった.加えてこのセミナーでは,合宿形式であるため,時間をほとんど気にしなくてよいことがある.実際に,多くの質問により,一般講演にも招待講演にも予定をはるかに超える時間が費やされた.また,夜の討論も,7:30が朝食であるにも関わらず,毎晩遅くまで行われ,効果的な交流ができたといえる.総じて,すべての参加者にとって,実質的に得るところが大きいセミナーとなったといえる.

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

今回の研究集会では,ホームページ(http://www.econ.hit-u.ac.jp/~morimot/ysg2008/)上で開催内容を公開し,内容やプログラムを紹介した.なお,今回のプログラムは以下の通りである.発表タイトル等の研究会詳細については,発表レジュメ集を作成し,会場内で配布したので参照されたい.

〜統計サマーセミナー 2008 プログラム〜

2008 年 8 月 3 日
16:30-16:50 開会挨拶
16:50-17:40 セッション1(漸近展開と方向統計学)
19:30-20:10 セッション2(画像処理、パターン認識)
21:00-    討論

2008 年 8 月 4 日
09:20-11:00 セッション3・招待講演(1)「時系列解析から時空間解析へ」
11:10-12:00 セッション4(回帰モデル)
13:30-14:15 セッション5(情報量規準(1))
13:30-15:00 総合討論1
15:30-17:30 総合討論2
14:25-15:15 セッション6(金融データ解析)
15:15-15:35 参加者自己紹介1
15:45-16:30 セッション7(情報量規準(2))
16:40-17:20 セッション8(グラフィカルモデリング)
17:20-17:40 参加者自己紹介2
19:30-20:10 セッション9(リサンプリング法)
21:00-    討論

2008 年 8 月 5 日
09:20-10:10 セッション10(信用リスク)
10:20-12:00 セッション11・招待講演(2)「高頻度データの統計学:realized volatilityとその周辺」・「米国大学における統計学部事情」
13:30-15:30 総合討論1
16:00-17:40 総合討論2
21:00-22:00 今後のサマーセミナーについて
21:00-    討論

2008 年 8 月 6 日
09:30-10:30 セッション12(多変量解析)
10:45-11:40 セッション13(ボラティリティ)
11:40-12:00 閉会挨拶

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

青井 遥

東京工業大学

青木 敏

鹿児島大学

秋田 智之

広島大学

伊藤 有希

一橋大学

加藤 昇吾

統計数理研究所

勘場 大

島根大学

栗原 佳彦

中央大学

小泉 和之

東京理科大学

酒折 文武

中央大学

桜井 裕仁

北海道大学

清水 泰隆

大阪大学

首藤 信通

東京理科大学

清 智也

東京大学

竹内 光悦

実践女子大学

竹内 明香

早稲田大学

田中 研太郎

東京工業大学

冨田 誠

南山大学

鳥越 規央

東海大学

永井 勇

広島大学

二宮 嘉行

九州大学

林 邦好

北海道大学

林 賢一

大阪大学

林 高樹

慶応義塾大学

兵頭 昌

東京理科大学

藤木 美江

大阪大学

藤澤 洋徳

統計数理研究所

松本 智恵子

福井大学

真銅 隆至

岡山大学

丸山 芳人

大阪府立大学

谷川原 祐一

東京工業大学

柳原 宏和

広島大学

山口 圭子

一橋大学

山田 隆行

中央大学

横山 暁

慶應義塾大学

吉田 拓真

島根大学