平成122000)年度 一般研究1実施報告書

 

課題番号

12−共研−1030

専門分類

5

研究課題名

非線形力学系おける情報と計算の概念の考察

フリガナ

代表者氏名

タイジ マコト

泰地 真弘人

ローマ字

Makoto Taiji

所属機関

統計数理研究所

所属部局

統計計算開発センター

職  名

助教授

所在地

TEL

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E-mail

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研究目的と成果(経過)の概要

近年、生物・認知・経済系などの大規模なシステムの動的複雑さを扱う学際的な研究領域が複雑系の
科学として確立しつつある。こういった系に共通する特徴の一つとして、情報処理、あるいは計算とい
う視点が重要であることがあげられる。情報や計算の概念は現在までは主に静的なシステムにおける統
計構造や階層構造として考察されてきているが、ここではカオスなどの動的安定状態を考慮した情報、
計算の可能な形態を探求することを第一の研究目的とする。古典的な情報理論や計算理論、(擬似)乱数
の研究や論理学を踏まえ、これらをダイナミクス主体の新たな動的概念へと拡張することを具体的な目
標とし、動的システムの構築と記述に向けた情報操作の理論の構築を目指す。また暗号系や組み合わせ
最適化、時系列解析等への応用も視野に入れて研究をすすめる。
 研究の経過としては非線形力学系、複雑系、計算論、論理学、情報理論、統計学等の分野から本課題に
沿ったトピックを定めて月一回程度参加者の一部が集まって研究打ち合わせを行った。また今夏には統計
数理研究所にて小規模なワークショップ、「Information,Computation and Dynamical Systems」を開催し、参
加者全員で議論する機会を持った。このワークショップは中心となる小テーマを決めて毎年行う(今回は初
回なので中心となる小テーマは与えていないが、次回からは各小テーマに沿って研究会のプログラムを組
み、開催していく予定である。)。今後は内外の研究者とも交流し、前述のワークショップ「Information,
Computation and Dynamical Systems」を中心に研究をすすめる予定である。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

Unconventional Models of Computation,Springer-Verlag(1998)
Unconventional Models of Computation 2000,Springer-Verlag,(2000)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

後藤 謙太郎

北海道大学大学院

斉藤 朝輝

理化学研究所脳科学総合研究センター

佐藤 譲

東京大学

竹内 泉

京都大学

只木 孝太郎

北海道大学大学院

行田 悦資

東京大学大学院

増田 直紀

東京大学大学院

桝本 現

東京大学大学院

山口 明宏

北海道大学