平成71995)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

7−共研−18

専門分類

2

研究課題名

統計データ解析エキスパートシステムの構成法に関する研究

フリガナ

代表者氏名

ウチナミ セイイチ

打浪 清一

ローマ字

所属機関

九州工業大学

所属部局

情報工学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

14 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

専門家で無い人が統計データを解析するに当たり,どの解析手法を使えば良いのか,その解析結果をどのように解釈すれば良いのか分からず,間違った利用をしていることが良くある。そこで,統計解析を行うに際して使いやすい統計解析支援エキスパートシステムの構成法を,ケーススタディと理論面から検討し,効果的なシステム設計法の確立を目指す。


昨年の討論から各自更にシステムの作成・改良を行なった。
統数研の田村氏から各種統計パッケージを使用してその使い勝手,機能,マニュアルの分かりやすさなどを調査しその結果を整理したものの報告があった。
一橋大学の中野氏からはカナダのアルバータ大学で開発されたFortranで組まれ計量経済学用のSHAZAM統計パッケージのGUIについて報告があった。
徳島文理大学の山本氏は視角的操作による時系列解析システムについて紹介した。
島根大の小林康幸氏は統計エキスパートシステムSTATEXのその後の進み具合について報告した。
岡山理科大の柳氏は統計データをオブジェクト指向で取り扱うに際し,データと解析法のどちらをクラスとした方が良いか検討し,知識をクラスとする方法についての検討結果とその例について報告した。
石巻専修大の松田孝子女史は前回に引き続き,MSIS問題のオブジェクト指向分析に於ける次段階の動的モデルの分析を行った結果について報告した。
九州工業大学の打浪らは,オブジェクト指向DBMSを用いた統計DBシステムの設計について報告した。
東京国際大学の佐藤英人氏は財務DBを大学のパソコン環境で動かす様移植したシステムについて報告した。データ圧縮により小容量で比較的高速なシステムが構築できた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

・山本由和,中野純司,田村義保:MS-Windows 版TIMSAC 72 の UNIX への移植,[ 統計数理 ],Vol.43,No.2,pp.285-292.
・松田孝子,八巻ユミ,佐藤英::オブジェクト指向によるマーケティング支援情報システムの分析,石巻専修大学 [ 経営学研究 ] ,Vol.7,No.1,pp.35-54 (1995).

・Albert Kantumoya,徳丸孝行,打浪清一:On Object Oriented statistical Database System,電気関係学会九州支部第48回連合大会,1995.
・Albert Kantumoya,徳丸孝行,打浪清一:On Object Oriented statistical Database System,情報処理学会九州支部研究報告,1996.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

過去数年間に亘り,統計解析エキスパートシステムを構築する為に,統計解析に関する知識・機能等について分析,システム分析,設計を行ってきた。 その結果必要機能が明らかになり,黒板型のシステムが適している事が分かった。それに従い,各自が自分の分野で,試験システムを構築し,その状況を報告し合い,その評価・検討を行ってきた。オブジェクト指向的方法も良い事が分かった。本年度も更にこの試作版の検討を行うと共に,その改善法,システムの構築法の検討を行う。統計DBはその内容が千差万別でその利用法も種々あり,ソフトウェア構築側と統計解析理論の研究者側,利用者側と多くの側面があり,これら三者が集まり研究する所として,統数研は最適である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

刈谷 丈治

山口大学

Katumoya Albert

九州工業大学大学院

小林 郁典

徳島文理大学

小林 康幸

島根大学

佐藤 英人

東京国際大学

田村 義保

統計数理研究所

得丸 孝行

九州工業大学

中野 純司

統計数理研究所

林 篤裕

大学入試センター

松田 孝子

石巻専修大学

柳 貴久男

岡山理科大学

山本 由和

徳島文理大学

力宗 幸男

神戸商科大学