平成22（2010）年度　一般研究１実施報告書

課題番号	22−共研−1006	分野分類		統計数理研究所内分野分類		b
				主要研究分野分類		3
研究課題名	位相応答曲線の統計的推定と神経科学への応用
フリガナ 代表者氏名	イバ　ユキト 伊庭　幸人		ローマ字		Yukito Iba
所属機関	統計数理研究所
所属部局	モデリング研究系
職　　名	准教授

研究目的と成果（経過）の概要

ニューロンの位相応答曲線は神経科学と非線形科学の架け橋として重要であり，雑音を多く含むデータからの統計的推定に興味が持たれている．本研究では，説明変数の誤差と被説明変数の誤差に相関があるという状況のもとで，精度のよい位相応答曲線の推定手法を開発することを目指した．

本年度の成果としては，まず，これまでの共同研究成果をまとめた欧文の報告がNeural Network誌に掲載された．また，メンバーの中江は共同利用の成果を発展させて，データ変換に基づくより高速な推定手法を開発し，結果を統計関連学会，IBIS-MLなどで発表した．統計関連学会での発表はコンペティションで優秀報告賞に選ばれた．

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

Nakae, K., Iba, Y., Tsubo, Y., Fukai, T. and Aoyagi, T. (2010)
Bayesian estimation of phase response curves,
Neural Networks, 23, 752-763.

中江 健
データ変換による位相応答曲線の効率的推定
電子情報通信学会技術研究報告
IBISML, 情報論的学習理論と機械学習 110(76) 123-127, 2010-06-07

中江 健
位相応答曲線の高速な推定手法の開発とその解析
2010年度 統計関連学会連合大会
2010年9月7日,　早稲田大学，東京
（コンペティションで優秀報告賞）

中江 健
データ変換を利用した位相応答曲線の統計的推定
統計数理研究所共同研究会「神経科学と統計科学の対話」
2010年12月20日

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

研究参加者一覧
氏名	所属機関
青柳　富誌生	京都大学
坪　泰宏	理化学研究所
中江　健	総合研究大学院大学
深井　朋樹	理化学研究所　脳科学総合研究センター