平成61994)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

6−共研−2

専門分類

2

研究課題名

MHD数理モデルによる核融合計算と最適設計

フリガナ

代表者氏名

ウシジマ テルオ

牛島 照夫

ローマ字

所属機関

電気通信大学

所属部局

電気通信学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

18 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

制御熱核融合研究において、プラズマの挙動を磁気流体モデルにより記述し、モデルを数理的・数値的に研究して現象を予測し、さらに現象の制御と炉の最適設計を目指す研究がなされている。本研究会では、異分野の研究者の交流を図り、核融合研究における数値計算手法と最適化手法の総合的な検討を行うことを目的とする。


1994年11月24日から25日の2日間、当該分野の研究者39名の参加者を得て研究会を開催した。研究会の目的は、磁気流体(MHD)数理モデルをもとに、制御熱核融合研究における中心課題である、プラズマの挙動の予測とその制御の可能性を検討し、核融合炉の最適設計に寄与することにあった。このために、19の講演を依頼し、下記の3つのテーマについて集中的に討論をおこなった。
第1のテーマは、プラズマの静止平衡解の安定性と線形化解析に関するものである。有限要素法を用いたトカマク型装置での計算を始め、ヘリカル系の装置の場合に拡張する各種の試みや、計算結果にもとづくプラズマの挙動の予測についての報告がなされた。
第2のテーマは、時間発展に関する数値計算とプラズマ制御に関するものである。今年は、核融合研究所のLHD装置の設計に関連した数値計算の報告と、国際共同研究炉ITERの設計作業におけるプラズマ制御に関する報告があり数値計算の重要性が確認された。
第3のテーマは、新たな数値解法やシミュレーション手法の提案である。自由境界・移動境界の数値計算法や形状設計へのファジイ理論の応用などの報告があった。
昨年の研究会と比して最適設計・制御についての講演が増え、この分野における問題点が浮き彫りにされてきたと思われる。統計数理研究所を舞台にさらにこの分野の研究交流が進むことを期待している。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

S. Nagoya and T. Ushijima: Stability analysis for a family of space one dimensional convection diffusion difference shemes, Japan J. Indust. Appl. Math., 12 (1995) 1-28.
統計数理研究所共同研究レポート55、MHD数理モデルによる核融合計算と最適設計、統計数理研究所、1994年2月.
小山大介、谷本勝彦、牛島照夫,水の波線形固有値問題の有限要素近似における角の取り扱いについて.日本応用数理学会年会,1994年9月20日.

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

五十嵐 一

北海道大学

伊田 明弘

名古屋大学大学院

市口 勝治

核融合科学研究所

今井 仁司

徳島大学

加古 孝

電気通信大学

神吉 隆司

日本原子力研究所

栗田 源一

日本原子力研究所

竹田 辰興

電気通信大学

田辺 國士

統計数理研究所

徳田 伸二

日本原子力研究所

等々力 二郎

核融合科学研究所

中村 祐司

京都大学

藤井 理

名古屋大学大学院

星野 克道

日本原子力研究所

本間 利久

北海道大学

若谷 誠宏

京都大学

渡辺 二太

核融合科学研究所