平成クオ1989)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

クオ−共研−8

専門分類

1

研究課題名

離散分布に関する統計的推測の研究

フリガナ

代表者氏名

ヒラノ カツオミ

平野 勝臣

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

統計基礎研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

オーダーkの離散分布に代表されるような複雑な離散分布について,確率関数,モーメント,確率母関数等の分布の特性量を調べる。さらに,分布の性質を理解した上で,母数の推測に関する統計的手法を開発し,その性質を調べる。本研究では理論的な面からだけではなく,システムの信頼性への応用等も意識して研究を行なう。


我々の目的は離散分布の総合的研究であり,それをもとに統計的推測の方法を調べることである。申請初年度は申請者が以前order kの離散分布の共同論文を発表した経緯からorder kの離散分布のうち2項分布(Lingの定義によるもの)について主に研究を行った。メンバーでない柏木宣久氏に参加してもらい討論を行った。特にLingの論文を分析し,未解決の問題点をあらい出し,そのうちのいくつかの特性量の導出については成果が得られている。まとめられるものについてまとめあげ,テクニカルレポートの形の作業まで行うことができた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究成果のうちいくつかをテクニカルレポートの形でまとめ,統計数理研究所のResearch Memorandum No.375に登録した(1990.3.)。
Authors:K.Hirano,S.Aki,N.Kashiwagi,H.Kuboki
Title:Discrete Distributions Related Ling’s Binomial Distribution of Order k
適当な雑誌に投稿予定


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

理論的な面からは,先ず研究対象の離散分布の背後にある確率的構造(マルコフ連鎖等)を把握して,確率関数,モーメント,確率母関数が満たすべき漸化式を求める。次にこれらの漸化式から各特性量の一般形を見つけ出す。この段階では,REDUCE等の数式処理システムの利用が有効であろう。以上の事が成功したならば,離散分布の母数の推定に関する最尤法,モーメント法の利用が可能になる。その際,どの手法を用いるべきかということが次の問題になる。これに対しては,漸近理論とシミュレーションの二つの方法で対処したい。応用面では特に,Consecutive−k−out−of−n:Fシステム等との関係を研究したい。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

安芸 重雄

大阪大学

久保木 久孝

電気通信大学