昭和621987)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

62−共研−88

専門分類

8

研究課題名

継続調査データの二次的再分析

フリガナ

代表者氏名

スズキ タツゾウ

鈴木 達三

ローマ字

所属機関

帝京平成大学

所属部局

情報学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

高度産業社会における「生活の質」と社会環境の変化との関連を探究し国際比較研究における連鎖的調査方法実施に関する基礎資料として利用するため,継続調査データを収集し,その二次的再分析をおこない,社会環境の変化にともなう国民意識の変化に関する研究をする。とくに,本年度は,生活の各側面に対する考え方,生活水準,生活程度,満足度等の変化を社会環境の変化とあわせて研究する。


高度産業社会における「生活の質」と社会環境の変化との関連を探究し国際比較研究における連鎖的調査方法実施に関する基礎資料として利用するため,継続調査データを収集し,その二次的再分析をおこない,社会環境の変化にともなう国民意識の変化に関する研究をする。とくに本年度は生活の各側面に対する考え方,生活水準,生活程度,生活満足度等の変化を社会環境の変化とあわせて考察することにした。
具体的には総理府内閣広報室で昭和33年以来毎年実施している「国民生活に関する世論調査」の継続質問題目について昭和47年〜昭和61年の調査資料を利用して二次的再分析をおこなった。
分析にとり上げた項目は(「昨年とくらべたときの現在のくらし向き,良くなった生活面,悪くなった生活面(48年から),生活水準,現在の生活程度の評価,生活満足度,今後の生活の力点,その見通し,政府に対する対策要望)等である。これらの諸項目は,統計数理研究所が昭和28年以来5年ごとに実施している「日本人の国民性に関する研究調査」の調査項目に含まれていないので,その経年変化の考察は重要である。
分析は単純集計,属性別集計等から得られるマクロ・レベルのデータを利用した「時代区分」の考察および個票レベルのデータを利用した意見構造の経年変化の考察にわかれる。
前者は多次元解析のうち最小次元解析(MDA−OR)および「クロス表の数量化」の方法を利用し適切な時代区分を得ることができた。
後者は「回答パタンの相互関連分析」により,生活に関連した意見構造はかなり安定していることがみられた。一方,この意見構造は経済の動向と密接に連動している可能性が高いので今後これについての検討が必要である。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

統計数理研究所では昭和28年以来5年ごとに「日本人の国民性」に関する研究調査を実施しており,社会環境の変化にともなう国民意識の変化について関連する分野の研究を進めてきた。しかし,「具体的な生活に対する考え方」の側面は質問項目としてとり上げていないので,研究所の調査ではこの分野が抜けている。従って,これらに関する調査データ(暮らし向き,良くなった生活面,悪くなった生活面,生活水準,生活程度,満足度,今後の生活,その見通し)を再分析することができれば,社会環境の変化にともなう国民意識の変化の研究を進める上で大変有用である。さらに,情報化社会の進展にともなう個人生活の在り方を研究する上で大変貴重な情報を得ることが出来るものと考えられる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

林 知己夫

統計数理研究所