平成222010)年度 一般研究1実施報告書

 

課題番号

22−共研−1014

分野分類

統計数理研究所内分野分類

e

主要研究分野分類

8

研究課題名

東京湾とその流域における水質の長期変動に関する研究

フリガナ

代表者氏名

カシワギ ノブヒサ

柏木 宣久

ローマ字

Kashiwagi, Nobuhisa

所属機関

統計数理研究所

所属部局

データ科学研究系

職  名

教授

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

 東京湾沿岸の各自治体は、湾内の水質状況を把握するため、水質汚濁防止法に基づく公共用水域水質測定計画に沿って、毎月1回、測定点を分担し合い、多項目の水質測定を実施している。本研究では、これらの測定で得られたデータの収集とスクリーニングを実施し、東京湾水質測定結果のデータベースを構築する。また、収集したデータを解析するための各種統計的法を開発すると共に、開発した方法を用いて東京湾の水質の長期的な変動について検討している。
 本年度は、昨年度に引き続き、新規データの収集およびスクリーニングを実施した。また、時空間季節変動調整法、時空間重回帰法、時空間可視化法等の時空間解析法や、鉛直方向を含めた3次元濃度分布の推定法等について検討し、方法の更なる整備を図った。そして、これらの方法を収集したデータに適用し、栄養塩等に対する負荷量削減対策の効果、気象等が水質に及ぼす影響、地球温暖化とヒートアイランド現象が水質に及ぼす影響等について検討した。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

●二宮勝幸, 柏木宣久 (2010). 単回帰分析による季節時系列のトレンド推定の問題点, 横浜市環境科学研究所報, No.34, 43-45.
●二宮勝幸, 柏木宣久, 岡敬一, 岩淵美香, 飯島恵 (2010). 東京湾西部海域における表層水温のトレンド; ダミー変数を用いた重回帰分析による推定, 横浜市環境科学研究所報, No.34, 46-51.
●永山恵, 岩渕美香, 二宮勝幸, 安藤晴夫, 牧秀明 (2010). 川崎港における海水温の連続調査結果, 川崎市公害研究所年報, No.37, 80-83.

●二宮勝幸, 柏木宣久, 岡敬一, 永山恵 (2011). ダミー変数を用いた重回帰による海水温のトレンドの推定と考察, 第45回日本水環境学会講演集,p.9.
●飯村晃, 小倉久子 (2011). 千葉県沿岸域の水温、CODの推移について, 第45回日本水環境学会講演集,p.10.
●永山恵, 岩渕美香, 小林弘明, 牧秀明, 二宮勝幸, 安藤晴夫, 柏木宣久 (2010). 川崎港における海水温の変動解析,第45回日本水環境学会講演集, p.13.
●小倉久子, 飯村晃 (2011). 東京湾におけるプランクトン出現状況の長期変動, 第45回日本水環境学会講演集,p.256.
●岡敬一 (2010). 相模湾における水温計年変化, 平成22年度国立環境研究所C型共同研究全体会議
●安藤晴夫 (2010). 公共用水域水質測定データを用いた東京湾水質のトレンド解析と平面補間による可視化について, 平成22年度国立環境研究所C型共同研究全体会議
●安藤晴夫 (2010). 水質と水生生物の長期的変遷に関する研究から, 平成22年度東京都環境局水生生物講演会.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

●東京湾とその流域における水質の長期変動に関する研究・2010/11/19・観音崎講演ビジターセンター・10名
●東京湾とその流域における水質の長期変動に関する研究・2010/3/8・統計数理研究所・10名

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

安藤 晴夫

財団法人東京都環境整備公社 東京都環境科学研究所

飯村 晃

千葉県環境研究センター

岩渕 美香

川崎市

岡 敬一

神奈川県環境科学センター

小倉 久子

千葉県環境研究センター

永山 恵

川崎市

二宮 勝幸

横浜市環境科学研究所

東 博紀

国立環境研究所

牧 秀明

国立環境研究所

水尾 寛己

社団法人 観音崎自然博物館