平成182006)年度 共同利用登録実施報告書

 

課題番号

18−共研−2

専門分類

1

研究課題名

システム構造に関連したモデルと統計解析への応用

フリガナ

代表者氏名

フタツヤ マサオ

二ツ矢 昌夫

ローマ字

Futatsuya Masao

所属機関

弘前大学

所属部局

理工学部

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

 

 

 

研究目的と成果の概要

信頼性の分野でよく研究されているシステムにおいて,そのコンポーネント寿命に確率分布を仮定することにより,コンポーネントとそのシステムの状態積空間上に離散(2値)多変量分布ができる.いろいろなシステム構造,そして,そのコンポーネントの寿命に与える確率分布により,離散多変量確率分布が豊富にできる.しかし,コンポーネントの動作,非動作状態によりシステムの動作,非動作状態が一意に決定されるため,システムの動作かまたは非動作状態のどちらか一方だけ確率がゼロになる.このことが信頼性以外の分野における応用を妨げている.そこで,確率がゼロの状態積空間上の点に若干正の確率(誤差)を与えることで,システム構造を活かした統計モデル,すなわち,システム構造に似ているモデルができる.ここでは,これらのモデルの基礎と応用について検討すること,そして,特に,ロジスティック回帰における要因分析で有意な交互作用を持つ要因に対して意味のあるシステム構造を導き出せるかなどを検討することを目的とした.
今年度においては,システム構造を活かした統計モデルからの模擬データを作成し,そのデータに基づいてシステム構造をどの程度正しく同定できるかを検討した.また,実際のデータに対して,システム構造を当てはめることをも試みた.今後,システム構造のあてはめが,ロジスティック回帰モデルのあてはめより優れているか劣っているかなどを検討する研究が必要であろう.