平成222010)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

22−共研−5008

分野分類

統計数理研究所内分野分類

i

主要研究分野分類

2

研究課題名

最適化:モデリングとアルゴリズム

フリガナ

代表者氏名

ツチヤ タカシ

土谷 隆

ローマ字

Takashi TSUCHIYA

所属機関

政策研究大学院大学

所属部局

政策研究科

職  名

教授

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

17 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

最適化は数理諸科学における基本的方法論である。最適化手法が発展することにより、新しいモデルが実用化される可能性が拓ける。
特に、連続的最適化分野における、凸最適化によるモデリングは信号処理、統計科学、制御等さまざまな分野で注目を集めている。また、方法論の分野でも、半正定値計画問題の多項式最適化への応用、内点法の情報幾何など、新しい展開が進んでいる。計算的にも、スパコンを用いた30000次元以上のガウシアングラフィカルモデルの最尤推定など、新しい発展が続いている。
一方、離散的最適化に目を転じて見ると、離散凸解析等の新しい方法論が展開される一方、計算分野では、並列計算なども用いて、20000都市以上の巡回セールスマン問題の厳密解の計算が可能となっている。
また、ナーススケジューリング問題や介護スケジューリングなど現実にモデル化される離散的最適化問題に対する実用的近似解法の研究が着実に進められ、現在は、3000変数程度の0−1計画問題の多くは十分に実用レベルで厳密に解ける時代に入りつつある。大規模で効率的なサービスを目指す社会的諸分野にとって、この事実が意味するところは決して小さくない。
現在、モデリングの数理諸分野は統合化への道を辿りつつあり、横断型への指向性を強めつつある学問・技術の発展の潮流を見据えながら、最適化研究の新しい展開を図ることが重要である。本研究集会はそのような問題意識の下で、1986年度から毎年3月下旬に開催されてきたものであり、関連分野研究者が集う貴重な機会を提供してきた。
本年度も3月31日、31日の両日に渡り開催すべく講演を募集し、企画を進めてきたが、3月11日の東日本大震災の影響で中止せざるをえなくなった。なお、平成20年度の本研究集会の講演報告集を3月に出版した。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

特になし。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

池上 敦子

成蹊大学

伊藤 聡

統計数理研究所

茨木 俊秀

関西学院大学

岩田 覚

京都大学

小島 政和

東京工業大学

今野 浩

中央大学

田邊 國士

早稲田大学

田村 明久

慶応大学

福島 雅夫

京都大学

藤重 悟

京都大学

水野 眞治

東京工業大学

村松 正和

電気通信大学

室田 一雄

東京大学

矢部 博

東京理科大学

山下 浩

(株)数理システム

吉瀬 章子

筑波大学