平成252013)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

25−共研−5002

分野分類

統計数理研究所内分野分類

a

主要研究分野分類

3

研究課題名

動物行動モデリング:個体・集団・バイオメカニクス

フリガナ

代表者氏名

シマタニ ケンイチロウ

島谷 健一郎

ローマ字

Shimatani Kenichiro

所属機関

統計数理研究所

所属部局

データ科学研究系

職  名

准教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

315千円

研究参加者数

24 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

ファーブルの時代以前から、動物の行動パターンについて観察に基づく探求が行われてきている。近年は、動物装着型データロガー(バイオロギング)、高速カメラ、音波探知機などの技術発展により、多様なデータが続々と収集されている。一方、動物行動は古くから数理モデルでも探究されてきており、その範囲は、最適行動戦略からバイオメカニクスや生物ロボットまで多岐に渡る。本研究集会では、動物行動に関するモデリングを、実データに基づく統計モデルと理論的な数理モデルまで、エサ探索などの行動パターンからバイオメカニクスや生物ロボットまで、幅広い研究者を招待して行った。
 なお、統計モデリングについては思い込みや偏見にとらわれている参加者の多いことが予想されたため、午前中はその基本的なチュートリアル講演にあてた。さらに、夕方と3日目は、参加者の中の希望者による統計相談プリゼンの時間帯とした。

 当日は合計65名の参加者を得た。以下が当日のプログラムである。研究相談では、大学院生を中心に、学部4回生からPDまで13名がプリゼンを行い、統計数理の観点を中心に様々な検討を行った。

12月16日(月)
10:00-12:00 統計チュートリアル1「データ解析の基礎:記述・尤度・観察モデル」 島谷健一郎 (統数研)
13:00-13:40 阪上雅昭 (京都大) 魚群のダイナミクスと情報伝達
13:40-14:20 右衛門佐誠・水口毅(大阪府大)・早川美徳 (東北大)Analysis of spatio-temporal structures of bird flocks
14:40-15:20 藤岡慧明(JST FIRST 合原PJ)野外で採餌飛行するコウモリの3次元動態音響分析
15:20-16:00 後藤佑介 (東大海洋研) 角度統計における重回帰を用いた海鳥の軌跡データ解析
16:20- 研究相談

12月17日(火)
9:30-11:30 統計チュートリアル2 「変数の与える効果が一定でないとき:交互作用の項とその意味」粕谷英一(九州大)
12:30-13:10 細将貴(京都大)死亡要因に占める特定捕食者の貢献度を行動実験と標識再捕獲法によって推定する
13:10-13:50 鹿毛あずさ(お茶の水女大)クラミドモナスの生物対流におけるパターン遷移現象
14:00-14:40 風間 俊哉 (広島大) 軟体動物の大自由度運動解析
15:00-15:40 岩本 真裕子 (明治大)数理モデルで理解する腹足類の這行運動
15:40-16:20 合原 一究(理化学研):音声可視化システムと振動子モデルに基づくカエルの集団行動解析
17:00-18:40 研究相談

12月18日(水)
9:30- 研究相談

コメンテータ:岸野洋久(東京大)、深谷肇一(統数研)、佐藤克文(東大海洋研)、ほか


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

特になし

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

池上 太郎

琉球大学

岩本 真裕子

明治大学大学院

Emmanuel Andrew Sweke

北海道大学大学院水産科学院

岡崎 遼太郎

北海道大学水産科学院

風間 俊哉

広島大学大学院理学研究科

粕谷 英一

九州大学

狩野 源太

東京農工大学

岸野 洋久

東京大学

小柴 満美子

東京農工大学

後藤 佑介

東京大学

小林 由美

北海道大学

阪上 雅昭

京都大学

佐藤克文

東京大学

角谷 美和

同志社大学

田所 大輔

京都大学

寺山 慧

京都大学

中野 翼

北海道大学

野田 琢嗣

京都大学

早川 美徳

東北大学

平田 和彦

北海道大学大学院 水産科学院

細 将貴

京都大学

水口 毅

大阪府立大学

右衛門佐 誠

大阪府立大学