平成20(2008)年度 共同利用登録実施報告書
| 課題番号 | 20−共研−18 | 分野分類 | 統計数理研究所内分野分類 | b | ||
| 主要研究分野分類 | 2 | |||||
| 研究課題名 | ブートストラップ情報量規準による変化点の検出 | |||||
| フリガナ 代表者氏名 | フクダ コウセイ 福田 公正 | ローマ字 | Fukuda Kosei | |||
| 所属機関 | 日本大学 | |||||
| 所属部局 | 経済学部 | |||||
| 職 名 | 教授 | |||||
| 研究目的と成果の概要 | 
| 本研究の目的は、Ishiguro et al. (1997)によって提案されたブートストラップ情報量規準を用いて、複雑に変動する経済時系列データにおける変化点の検出問題に適用可能な方法を開発することにある。研究の申請と研究の開始が年度の後半以降だったため、時間的制約から必ずしも十分な成果があげられたとはいえないが、主に次の2点に成果があった。第一に、Generalized Autoregressive Conditional Heteroskedasticity (GARCH) モデルにおける構造変化に情報量規準を適用し、論文が3/20付けでJournal of Applied Statisticsにacceptされた(Fukuda 2009a)。ただし、ブートストラップ情報量規準による変化点の検出のパフォーマンスはそれほど良好ではないことから、論文では代表的な情報量規準であるBayesian information criterion(BIC)を適用している。第二に、多変量時系列データにおける共和分階数の検出に関してブートストラップ情報量規準を適用した。結果は、BICなど他の情報量規準に比べ明確に優れているという結論が得られなかった(Fukuda 2009b)。このため、共和分階数が変化するというモデルへの適用までは研究が進展しなかった。 |