平成222010)年度 一般研究1実施報告書

 

課題番号

22−共研−1023

分野分類

統計数理研究所内分野分類

e

主要研究分野分類

3

研究課題名

レセプトデータの効果的利用に関する検討について

フリガナ

代表者氏名

リョウケ ミナ

領家 美奈

ローマ字

Mina RYOKE

所属機関

筑波大学

所属部局

大学院ビジネス科学研究科

職  名

准教授

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

【目的】医療の効率的な提供の推進による医療サービスの質向上などのためにレセプト情報の活用が期待されている。統計数理研究所リスク解析戦略研究センターでは、健康保険組合のレセプトデータを収集し、患者診察データウェアハウスを構築している日本医療データセンターから2006年から2008年までの3年間の40歳以上のレセプトデータ(受療者実数は124,235人)の有償提供を受け、統計解析可能な状態に整備を進めている。本研究では、診療科選択支援および診療意図特徴把握などの観点から、リスク解析戦略研究センターで整備を行っているレセプト情報を用いて、その活用のための実際的な検討を行なう。

【経過の概要】リスク解析戦略研究センターで整備が進められているデータベースから、患者IDを主キーとして、レセプト診療科、施設ID、標準化傷病名、診療行為名などを基本とした時系列データの切り出しを行い、情報を整備する。含まれる傷病名の数が多いため、まず腰痛傷病名に着目した。腰痛が原因となる疾患をメルクマニュアル(Mark H. Beers他著 (2006).メルクマニュアル 第18版 日本語版 日経BP社) から調べ、「頸部痛および背部痛の原因」の傷病名に対象を絞った。傷病名に「腰痛」と、腰痛が原因となる傷病名を持つ患者に関連するデータを切り出した。次に、切り出したデータを用いて、診療科選択支援および治療意図特徴把握の観点から、患者の診療科/病院選択における不確実性によりどの程度転医(転科・転院)行動が起こっているかを推定し、患者の診療科選択における不確実性がもたらす医療経済上のインパクトに関する分析を実施するとともに、必要に応じて統計的手法の開発を行う予定である。
・Michiyo Shiota, How does patients’ uncertainty affect in choosing medical specialties and medical expenditures, 筑波大学大学院ビジネス科学研究科国際経営プロフェッショナル専攻 内部発表会, 2011年3月12日

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

椿 広計

統計数理研究所

藤田 利治

統計数理研究所

元山 斉

情報・システム研究機構