平成242012)年度 重点型研究実施報告書

 

課題番号

24−共研−4207

分野分類

統計数理研究所内分野分類

d

主要研究分野分類

7

研究課題名

階層意識・相対的剥奪の数理モデルと実証

重点テーマ

社会調査関連資源の利活用

フリガナ

代表者氏名

ハマダ

浜田 宏

ローマ字

Hamada Hiroshi

所属機関

東北大学大学院

所属部局

文学研究科

職  名

准教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

0千円

研究参加者数

8 人

 

研究目的と成果(経過)の概要

本計画では,主に階層帰属意識や相対的剥奪感の,数理モデルによる決定メカニズムの精緻化と,調査データ・小集団実験による理論の検証を行う.一般に,統計データにおいては理論モデルが想定する変数の境界条件が十分に統制しきれないために,数理モデルによる研究は統計的データによる検証が困難である.そこで本計画では,小集団実験を用いて,数理モデルの間接的な経験的妥当性の検証を試みる.東北大学でztreeを用いた相対的剥奪の実験を行った(6月に予備実験を行い,11月に本実験を行った).その結果,投資に成功したプレイヤーは自分よりも獲得純益が高い他者を準拠集団として選択する傾向が示唆された.

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

塩谷芳也・金澤悠介・浜田宏.2012.「ビネット調査による階層帰属メカニズムの検討」『理論と方法』52(Vol.27 No.2):243-258.

浜田宏.2012.「線形結合モデルは科学的説明たりうるか? 階層帰属意識研究における計量と数理の融合」『理論と方法』52(Vol.27 No.2):259-276.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

(1)重点テーマ2の7課題が合同で12月25日と26日に合同の成果発表会
(シンポジウム)を下記の要領で行った。この催しは,SSPプロジェクトとの
共催である。
◆公開研究報告会◆
 社会調査関連資源の利活用
 〜階層意識の調査などをめぐって〜
 日時 : 2012年12月25日(火)13:30〜26日(水)16:45
 場所 : 統計数理研究所
 http://www.ism.ac.jp/~maeda/SSP_Meeting2012.html
 この中では本研究班のメンバーである浜田,前田,石田が発表を行った他、各メンバー
が討論に参加した。
 この研究会の参加者数は約60名である。

(2)この他,重点テーマ2内の他の課題と合同で,次のような研究会合を持ち,
研究の進捗を確認した。(その他、幹事などの打ち合わせ会合を適宜入れても良
い)3月の研究会では今年度の進捗を確認の上,次年度以降に向けた展開を話し
合った。

2012年11月23日 立教大(他班との合同研究会)参加15名
2013年3月4日  学習院大学(他班との合同研究会)参加20名

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

石田 淳

大阪経済大学

金澤 悠介

立教大学

吉川 徹

大阪大学

塩谷 芳也

日本学術振興会(大阪大学大学院)

前田 忠彦

統計数理研究所

前田 豊

東北大学大学院