平成91997)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

9−共研−37

専門分類

3

研究課題名

不完全な時系列データのブートストラップ法による部分的復元と解析

フリガナ

代表者氏名

ミスミ ジュンイチ

三角 順一

ローマ字

所属機関

大分医科大学

所属部局

医学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

7 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

住民健診、企業の健康診断、一般検診機関による人間ドック等で、膨大なデータが電子化された形で各所で蓄積されており、十年を越える期間で経年的な解析が可能となっている。しかし、それらのデータを時系列として解析する場合、未受診等の欠損によって制約があった。本研究は、ブートストラップ法によって、集団の統計パラメータ変化を復元するのみならず、それから個人データの経年変化を復元する可能性を探るものである。


大分県の一般地域集団住民の健康指標、特に変動しやすい生化学的データ、特に 1981年より 1992年までの肝機能検査値、腎機能検査値、空腹時血糖値の経年的データの質的検証の手段として、心拍数変動や遺伝子配列解析に用いられるエントロピーの概念を応用する試みを行なった。
エントロピー算出に当たり、それぞれの生化学的階級値の設定を行うために、階級値の間接的繰り込みを算出式に反映させ、その経年変化をとらえることができた。
当初のデータの質に関する適切な指標を収集中であり、研究はなお継続中であるので、詳細については別途報告致します。
また、大分県の患者調査のデータを用いて、人口集団毎の市町村別病院 診療所間における患者の移動を予測する算術式を創出した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

既存の住民健診データを利用して、性別年齢階層別のサブグループ別に統計パラメータをブートストラップ法にて経年的に復元し、実際の集団内の変化の推定に有効であるかを検証する。さらに復元された パラメータを個人データの変化復元に使用できるかを検討する。 本研究のブートストラップ法の適用に関して理論的裏付け及び 統計数理的な記述が必要であり、また方法論の開発という高度な課題があるため、医学統計領域を越えた、統計学を中心とする学際的な研究が必要と考えられる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

青木 一雄

大分医科大学

石黒 真木夫

統計数理研究所

北川 源四郎

統計数理研究所

工藤 政信

大分医科大学大学院

後藤 俊夫

大分医科大学

島岡 章

大分医科大学