平成71995)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

7−共研−40

専門分類

5

研究課題名

統計物理と統計的情報処理

フリガナ

代表者氏名

イバ ユキト

伊庭 幸人

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

予測制御研究系

職  名

助手

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

統計学と統計物理の間の知識の交流をはかる。
また,統計的な思考法を統計物理における大規模計算に応用する。


統計物理と統計学との境界領域について意見の交換と議論を行なった。とくに、マルコフ連鎖モンテカルロ法のアルゴリズムと応用に関して研究した。詳細は以下の通り。
(1) 交換法(Metropolis-Coupled MCMC)の効用について簡単な例で議論し、物理学会及び統計学会で発表した。
(2) 系の大きさが可変となるような交換法の拡張及び実レプリカ間の重なりの分布を制御する方法についても検討した。結果は物理学会で発表した。
(3) ハイブリッドモンテカルロ法の応用について基礎的な数値実験を行なった。
(4) Social Networkにおけるa posterioriなブロック化について、スピングラスとの関連を意識しつつ研究した。結果は物理学会で発表した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

統計学会(大分)マルコフ連鎖モンテカルロ法:緩和の問題とアルゴリズムの改良,伊庭幸人
物理学会(9月,堺・大阪府立大学)拡張アンサンブルの方法の可能性,伊庭幸人
物理学会(9月,堺・大阪府立大学)ベイズ統計と統計物理,伊庭幸人

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

(1)統計物理の諸手法,特にマルコフ連鎖モンテカルロ法は統計学においてもスタンダートなものになりつつある。しかし,統計物理,統計学の両分野の相互理解はいまだ十分とはいえない。最小限の知識をまとめたものを公刊することによって相互理解の発展に寄与したい。
(2)逆の方向,すなわち統計学の思考法を統計物理や量子力学における大規模計算に応用することははじめたばかりである。この点に関し討論を行い理解を深めたい。統計学の研究が総合的に行われており,計算機環境も優れた統計数理研究所での共同研究がこのために不可欠である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

菊地 誠

大阪大学