昭和621987)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

62−共研−21

専門分類

3

研究課題名

存否スペクトル法の統計的特性の解析

フリガナ

代表者氏名

タムラ ヨシヤス

田村 義保

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

統計計算開発センター

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

6 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

共同研究者のひとりである熊沢によって提案された存否スペクトル法は地球物理学における振動データ解析に有効な全く新しい方法である。この方法の統計的特性をモデル構成と最尤法の観点から解析し,計算方法を含めて改良の可能性を探る。


共同研究実施状況
存否スペクトル法の地球物理学的データへの適用を推進する研究者と時系列解析の理論と方法の研究者とが協力して,解析方法の特性の解明と改良の可能性を検討してきた。
実測データを用いて,特性の取明を行うと共に,共同研究者,熊沢峰夫教授たちは,多成分ARモデルへの拡張について研究を進めている。
研究成果
昭和60,61年度の共同研究で得られた成果(経験的な直観によらず,明確に定義された統計モデルと最尤法を用いたより有効な推定法を見出した。)を用いて,実測データの解析を進めてきた。また,主成分分析の方法を用いた新しい解析法を開発することができた。61年度までに開発されたバンドパスフィルタ,高次方程式の効率的な解法と組合せて,実測データをより詳細に解析するための方法とすることができた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

存否スペクトル法は高い共振性を持つ多自由度の線形系の過渡的現象の観測データの解析法であるが,形式的には時系列の主成分分析の特殊な応用になっている。存否スペクトル法はもともと地球物理学的振動現象の特徴と密接に関連して発展させられてきたものであり,このような系ならびにその観測データの性格について深い知識を持つ研究者と統計的方法の研究者との共同研究によってはじめて適切なモデルの構成とそれによる解析の展開が可能となる。数値的方法に関する基礎研究および実用性についての検討を60年度,61年度と行ってきた。実用性についての検討をさらに深くするために,研究を継続する。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

赤池 弘次

統計数理研究所

荒畑 恵美子

統計数理研究所

今西 祐一

東京大学大学院

熊澤 峰夫

東京大学

深尾 良夫

名古屋大学