平成302018)年度 重点型研究実施報告書

 

課題番号

30−共研−4104

分野分類

統計数理研究所内分野分類

j

主要研究分野分類

7

研究課題名

グローバル人材育成を目指す全学生を対象としたデータサイエンス副専攻の設計に関する研究

重点テーマ

データサイエンス人材育成メソッドの新展開

フリガナ

代表者氏名

ヤマグチ カズノリ

山口 和範

ローマ字

Yamaguchi Kazunori

所属機関

立教大学

所属部局

経営学部

職  名

教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

82千円

研究参加者数

4 人

 

研究目的と成果(経過)の概要

グローバル化の進展とともに、本格的なビッグデータ時代に突入し、様々な領域において統計的思考力を兼ね備えた人材の必要性が指摘されている。しかしながら、人文社会科学系学生においては、大学入試等の問題に起因するその数理的知識の不足により、従来からの数理的側面を前面に押し出した統計教育になじめない学生も多い。統計教育において重要なことは、すでに諸外国においてその方向性が示されているように、統計的思考力や批判的に統計活用事例を見抜く力などに重点をおき、学生が統計的思考力や批判的判断力を身につけるべき教育を行うことである。また、このような能力は、その専門分野によることなくほぼ全分野の学生にとって身につけるべきものと考えられる。そこで、立教大学では、全学部の全学生が履修可能な形でのデータサイエンス副専攻をスタートさせることとなった。この研究では、副専攻としてのデータサイエンスコースに向けた新たな教材開発や教育方法の構築を行う。一方、グローバル人材育成において、データに基づく問題発見・問題解決力に加え、多様性の高い組織やチームでの活動を有効に行うためのコミュニケーション力やリーダーシップスキルが重要視される。この研究では、その基礎として必要な統計的思考力育成と、多様性への理解、コミュニケーション力やリーダーシップスキルへ繋がる新たなデータサイエンス教育プログラム構築を目指し、研究を進めた。
具体的には、米国の統計教育に関する先進的な複数の大学、英国の王立統計学会統計教育センター、さらに、国内の統計関連学会、国際統計協会(ISI)統計教育分科会(IASE)など統計教育をひろく専門的に協議する諸学協会との連携の下に、国際標準に準拠した学部学生用の統計学習のための教材開発、学習成果評価の枠組みの確立に必要な調査研究と具体的開発および評価と改善を行い、その公開を通して広く今の時代に求められる統計思考力育成のための統計教育の改善を行い、2019年度からのe-learning教材の改修を行った。また、その改修にあたっては、立教大学における統計検定受験者の成績分析を行い、教材の改善点を探るとともに、これまでの教育成果の評価も行った。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

2019年度統計関連学会連合大会で「統計検定を利用した統計教育の改善について」の発表を行う。また、立教大学社会情報教育研究センター発行の雑誌「社会と統計」第5号に、「立教大学における統計教育の改善の取組み : 立教大学学生のJINSE版統計検定受験結果の分析」というタイトルの論文を発行(2019)。

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

研究会は開催していない。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

黒田 正博

岡山理科大学

森 裕一

岡山理科大学