平成51993)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

5−共研−56

専門分類

6

研究課題名

吹雪時における気象要素の伝播に関する統計的解析

フリガナ

代表者氏名

サトウ アツシ

佐藤 篤司

ローマ字

所属機関

防災科学技術研究所

所属部局

新庄雪氷防災研究支所

職  名

主任研究官

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

吹雪は雪粒子と空気との混相流の流れであり、気温や湿度の気象要素の変動と共に空間を伝播している。それらの複数観測点における時系列観測値を統計的に解析研究し、吹雪の伝播特性を明らかにする。


吹雪は雪の粒子と空気の混相流が風によって運ばれている現象であり、空気中の雪粒子からは水蒸気の昇華蒸発が予想される。佐藤は吹雪の野外での観測研究から吹雪の襲来と共に相対湿度および比湿が急激に上昇すること、また吹雪量と湿度の時間変動が一致していることを発見し、雪粒子からの昇華を確認した。これは吹雪の盛衰に関与していることや、吹雪観測の一手法ともなりうる可能性を示している。
昨年度までの共同研究において、風上と風下の2観測点間の湿度や温度の伝搬を表現する時変のインパルス応答を推定する方法を開発し、伝搬特性の時間的変化がみられることを見いだした。今年度の研究においては、湿度の伝搬は主に風によるとの仮定のもとに、風速・風向に依存して湿度の伝搬速度が変化するモデルを考案し、その推定の方法に関する研究を行った。また、観測実験を行い新たな観測データを採取した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

申請者は吹雪の観測的研究を実施しており、吹雪の襲来によって相対湿度および比湿が急激に上昇すること、また吹雪量と湿度の時間変動が一致していることを発見した。申請者は、これらの時系列データを継続して取得する。
これら気象データは周期の長いものや短いものを種々含むため、スペクトル解析を含む種々のランダム変動解析手法によって変動伝播の物理的内容を明らかにする。特に、今年度は、風向、風速の影響について研究する予定である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

荒畑 恵美子

統計数理研究所

北川 源四郎

統計数理研究所