平成212009)年度 共同利用登録実施報告書

 

課題番号

21−共研−13

分野分類

統計数理研究所内分野分類

f

主要研究分野分類

5

研究課題名

回転する円錐の表面を上昇する液膜流れの流動特性

フリガナ

代表者氏名

サトウ ナオヤ

佐藤 直也

ローマ字

Sato Naoya

所属機関

秋田大学

所属部局

大学院工学資源学研究科 博士前期課程 機械工学専攻

職  名

大学院生

 

 

研究目的と成果の概要

現在,加湿器は産業分野や,一般家庭に広く普及している.加湿器に用いられている噴霧流の生成機構の中でも,回転円すいコマ方式は,省スペースで制御が比較的簡単である理由から今後の利用用途の拡大が期待されている.本研究では,円すいコマを用いた流体吸い上げ機構のモデルを用い,円すい外表面を上昇する液膜流を取り扱う.コマ回転速度を変化させることにより,上昇液膜流がどのような挙動を示すかを数値解析により明らかにし,流動特性について調べた.
円すいコマを回転させた系では,「常上昇パターン」,「液膜生成上昇流パターン」および「非上昇循環パターン」の3つの流れパターンが存在することを明らかにした.流れ場の速度・圧力分布を明らかにし,水面に浸っている回転円すいコマ表面では「常上昇パターン」が,回転数の違いにはよらず発生することを示した.外的要因がない(小さい)場合には「非上昇循環パターン」となるが,回転数が大きくなるなどの要因により,「液膜生成上昇流パターン」に遷移することを統計数理解析の手法を用いて明らかにした.