平成282016)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

28−共研−2064

分野分類

統計数理研究所内分野分類

i

主要研究分野分類

8

研究課題名

長期年輪データを用いたヤクスギ林動態モデルの構築

フリガナ

代表者氏名

イタカ シズ

伊高 静

ローマ字

Itaka Shizu

所属機関

統計数理研究所

所属部局

リスク解析戦略研究センター

職  名

特任研究員

配分経費

研究費

40千円

旅 費

50千円

研究参加者数

4 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

 ヤクスギの成長の仕方、森林動態を超長期に解明するために、成長モデル・森林動態モデルを構築し、森林資源管理のあり方を提示することを目的とした。
 年輪幅の時系列変動は、「樹木の成長に伴う変動」、「気候による変動」、「近隣木との競争による変動」など、いくつかの要因による合算とみなされる。これまでは、「樹木の成長に伴う変動」や「近隣木との競争による変動」を中心に研究を行ってきた。そこで、長期的な森林・樹木の環境応答を把握するために、今回は「気候による変動」にフォーカスを当て、これまでに入手した年輪情報を使って、気候応答を明らかにした。従来の手法に加え、地理情報システム(Geographic Information System、GIS)を使って、個々の供試木の位置情報を元に日照時間を算出し、微地形加味した復元モデル構築を試みた。結果より、GISより算出した日照時間を反映して構築した重回帰モデルの方が、反映しないモデルより精度が高いかったことから、供試木の置かれている微地形も解析に取り入れることが有効であることがわかった。
 また、既存のサンプルコアの年代特定に必要な酸素同位体比分析のため、屋久島の固定試験地において、最も古いと思われる倒木より、サンプルコアを採取した。そのサンプルコアは現在解析中である。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

国際シンポジウム IUFRO International Symposium FORCOM/SFEM/2016にて発表
Influence of topographical factor on tree-ring climate signals on natural old-growth Cryptomeria japonica forest in Yaku-Island/Japan. Mie/Tsu-city, 2016年8月

第19回日本AMSシンポジウム2016年度「樹木年輪」研究会にて発表
樹木年輪による気候復元モデルと地形因子の影響. 国立歴史民俗博物館, 2016年12月

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

木村 勝彦

福島大学

佐野 雅規

総合地球研究所

吉本 敦

統計数理研究所