昭和611986)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

61−共研−53

専門分類

7

研究課題名

危険の競合下における寿命予測

フリガナ

代表者氏名

ノダ カズオ

野田 一雄

ローマ字

所属機関

明星大学

所属部局

理工学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

6 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

寿命の予測には,「危険の競合」すなわち着目する要因によって惹起される死亡ないし寿命短縮が他の要因によって影響される現象を把握することが,現実的なアプローチの鍵となる。本研究では,この現象の背後にある構造を解明することによって,他の要因が除かれ着目する要因のみ作用する状況を設定するときの寿命予測を行い,着目する要因と他の要因とが競合する場合との関連性を明らかにする。また,これによって,寿命短縮への寄与率,生存曲線の補正法,年齢訂正死亡率の決定等の問題を解決する。


本年度は,放射線を照射されたマウスのがん発生とこれに基づく死亡日令記録データの解析に着手した。
1.X−線が全身照射された群,身体の部分(頭部,駆幹部,および下肢部)に照射された3群の各マウスが幾つかの種類のがんを発生させて死亡するにいたった日令記録が得られている。まず,対照群を含めて,これらの群ごとに死因別によるデータの分類を行った。これによって,想定される効果的な死因の競合を設定し,このもとで着目する死因が単独に作用するときの生存曲線の推定を考えるための構造モデルの適用が可能となった。
2.上記の構造モデルについて,データ解析としては,生存曲線を与える確率分布としてワイブル分布の族の適用を行っている。上記の各群,各死因別に分類したデータについて,ワイブル確率紙を生成して適用のチェックを行った。また,構造モデルにくりこむ危険(死因)の種類に対応して異種の確率分布族を複合させ,これらのモデル選択を行うことを考慮している。
3.62年3月25日,統計数理研究所において,共同研究員全体による合同研究を行い,現時点における解析の確認と今後の研究の展望について討議した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

寿命の予測には,「危険の競合」すなわち着目する要因によって惹起される死亡ないし寿命短縮が他の要因によって影響される現象を把握することが,現実的なアプローチの鍵となる。本研究では,この現象の背後にある構造を解明することによって,他の要因が除かれ着目する要因のみ作用する状況を設定するときの寿命予測を行い,着目する要因と他の要因とが競合する場合との関連性を明らかにする。また,これによって,寿命短縮への寄与率,生存曲線の補正法,年齢訂正死亡率の決定等の問題を解決する。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

加藤 寛夫

国立水俣病研究センター

佐藤 文昭

北海道大学

鈴木 和幸

電気通信大学

田ノ岡 宏

国立がんセンター

村上 征勝

統計数理研究所