平成101998)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

10−共研−85

専門分類

8

研究課題名

インターネットを利用した社会調査支援システムの構築

フリガナ

代表者氏名

オオウチ ヒガシ

大内 東

ローマ字

所属機関

北海道大学

所属部局

大学院工学研究科

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

本研究は、インターネットを利用した社会調査支援システムの構築を目指すものである。本システムは、コンピュータネットワークを利用した大規模な社会調査を実施する立場から、社会調査結果の効率的分析に加え、社会調査項目の作成支援を行う統合支援システムである。本研究の成果により、調査項目間の関係から無矛盾で最適な調査項目を適切な順序で問う大規模な社会調査の実施が期待できる。


社会システムの大規模化・複雑化に伴い,大規模な社会調査の必要性が増している.特に全世界に広がるインターネットを利用した社会調査は,今後より重要な役割を担うことは想像に難くない.しかしながら,このような大規模な社会調査の信頼性は充分とはいえないのが現状である.インターネットを利用した社会調査を行う上で,コンピュータネットワーク等に関する知識はもちろんのこと数理統計的分析が必要不可欠である.
本研究では,そのような立場から,大規模なデータ収集,および,数理統計的な分析を統括して行うための支援システムの構築を目的とし研究に取り組んできた.本年度は,医療分野におけるインターネットを用いたアンケートシステムの構築に関しての検討を行った.紙面を用いたアンケートシステムに対して,インターネットを用いることによって,質問の分岐や矛盾検査を行うシステムの概要を検討した.質問間に二項関係を定義し,その関係から質問に対する回答によって分岐する質問項目を導き出したり,項目間の関係付けから前出の質問から矛盾する項目を以降の質問から削除することが可能となった.
また,自由回答文についても日本語形態素解析を適応して大まかな分類が可能となった.本手法を実際に紙面上で行われたアンケート結果に適用して有効性を示した.今後は,実際にインターネット上での支援システムの構築を目指す.


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

[1]田中宏明,山本雅人,鈴木恵二,大内東:「保健・医療・福祉分野におけるインターネ
ットを用いたアンケートシステムに関する研究」情報処理北海道シンポジウム'98,平成
10年5月
[2]田中宏明,大内東,三田村保,宮腰昭夫:「札幌市医師会夜間急病センターの実態調査
と分析」第36回日本病院管理学会学術総会,平成10年10月
[3]田中宏明,三田村保,大内東:「医療分野向けインターネット・アンケートシステムに
おける自由回答文の解析」,第18回医療情報学連合大会,平成10年11月

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

社会システムの大規模化・複雑化に伴い、大規模な社会調査の必要性が増している。しかしながら、インターネットなどを利用した社会調査の信頼性は充分とはいえないのが現状である。インターネットを利用した社会調査を行う上で、コンピュータネットワーク等に関する知識はもちろんのこと数理統計的分析が必要不可欠である。本研究では、大規模なデータ収集、および、数理統計的な分析を統括して行うための支援システムを構築する。調査項目間の関係から無矛盾で最適な調査項目の作成には構造モデリング手法や記号論理学の立場からアプローチを行い、データの統計的分析は、統計数理分野での様々な手法が応用可能であると考えられる。また、これら一連の社会調査の支援を可能にするシステムを構築し、実際にインターネットをりようした大規模な社会調査の実現を目指す。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

鈴木 恵二

北海道大学

村上 征勝

統計数理研究所

山本 雅人

北海道大学