昭和631988)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

63−共研−8

専門分類

1

研究課題名

非線形構造を持つ多次元データの解析法の数理的研究

フリガナ

代表者氏名

ミズタ マサヒロ

水田 正弘

ローマ字

所属機関

北海道大学

所属部局

大学院工学研究科

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

多次元データ解析の理論的基礎として線形構造の解析があり,数多くの成果が上げられている。しかし,線形構造を仮定できないデータも少なくない。例えば角度データや特定の曲面の近くに分布していると考えられるデータでは,それらの特性を利用する方が有効である。そこで本研究では,角度データの解析等を中心に非線形構造を持つデータの解析法の開発を目的とする。


多次元データ解析の理論的基礎として線形構造の解析があり,数多くの成果が上げられている。しかし,線形構造を仮定できないデータも少なくない。例えば角度データや特定の曲面の近くに分布していると考えられるデータでは,それらの特性を利用する方が有効である。そこで本共同研究では,角度データの解析等を中心に,非線形構造を持つデータの解析法の開発を目的とした。
昨年までの理論的成果を基に,馬場助教授と水田助教授は互いに連絡を密にしながら研究を進めた。昭和63年12月22日から12月25日まで,水田助教授は統計数理研究所に出張し,本共同研究の打ち合せを行った。特に,水田助教授の試作した非線形構造解析用のソフトウェアを両者で評価・検討した。
本年度の研究においては,ソフトウェアの開発に関する成果が得られた。これまで,FORTRANで作成された数値実験のためのプログラムによって研究が進められていたが,数量化などへの応用および実用化のために,すべてのソフトウェアをC言語に書き換えた。それにより,解析結果を図的に表示することが可能になり,他のデータ解析の手法との結合が容易になった。さらに,非線形構造解析用のソフトウェアを研究・評価用に公開するための基本的な準備がほぼ完了した。
理論面では,非線形データに適合させる曲線が2次曲線でない場合への拡張,解の収束の効率化,多変量データ解析の手法との融合についての研究を続行中である。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

水田正弘,データに対して最小2乗距離を有する2次曲線について,1988年9月情報処理学会全国大会


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

多次元データが有する非線形構造は非常に多様であるが,本研究では,角度として表現できる構造および曲面の近くに分布していると仮定できる構造を有するデータを中心に扱う。さらに一般的な構造を有するデータを数理的に研究する。また,昭和62年度の共同研究(62−共−10)による曲線のあてはめに関する成果をもとにして数量化などの多変量データ解析法への応用を検討する。
統数研の馬場助教授は従来から角度データの解析についての研究成果があり,その基礎のもとに種々のデータ解析法の研究・開発を行ってきた。また北海道大学の水田講師は曲面的構造を解析する方法を研究・改良している。そこで両者の共同研究によって非線形構造を統一的に解析するための基礎理論の構築を目指すことができる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

馬場 康維

統計数理研究所