平成21990)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

2−共研−64

専門分類

7

研究課題名

医用画像における空間パターン解析

フリガナ

代表者氏名

アリタ セイザブロウ

有田 清三郎

ローマ字

所属機関

関西医科大学

所属部局

教養部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

6 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

医学における組織写真,超音波断層写真,CTなどの医用画像を使用して,(1)細胞の空間配置分析,(2)細胞の形状分析,(3)細胞の種々の画像情報の画像特徴抽出に関する要因分析等を,医学の具体的な課題を題材にして行う。
また,これら画像解析について,数理モデルとコンピュータシミュレーションによって検証を行う。


本年度は昨年度の「医用画像における空間パターン解析」の継続研究である。医学の世界には組織写真にみられるように,細胞の空間配置,形状など,画像情報の豊富な題材があるが,それらを数理的に解析する方法や,コンピュータによる解析手法が少なく,統計数理研究所との共同研究が必要とされていた。本研究の目的は組織写真,超音波断層写真などの医用画像を使用して
(1)細胞の空間配置分析,(2)細胞の形状分析,(3)形状などの画像情報について,画像の特徴抽出に関する要因分析等を,またこれら画像解析について,数理モデルとコンピュータ・シミュレーションによって検証を行うことであった。
本年度は,当初の研究計画に基づき,(1)甲状腺腫の濾胞細胞,種々の組織写真の細胞をコンピュータ入力し,空間パターン解析,充填率の算出,細胞の形状分析について共同研究を行った。(2)この医用画像の実データを基にして,数理モデルを構築し,コンピュータシミュレーションによって検証した。(3)空間パターン解析等の解析結果を数理と医学の基礎,臨床,生物系の両面から総合的に検討し,医学,生物における画像解析の基礎資料や視座を与えた。またその結果を第1回バイオ・メディカル・ファジイ・システム国際学会等で発表した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

美称弘子,有田清三郎:「Pleodorina californicaの細胞の分化における“fuzzy cell”」.Bull.of Biomedical Fuzzy Sys.1(1),36−44,1989
S.Ueda,S.Arita,et.al.:“ROC analysis using fuzzy inference in radiographic screen−film system”,International Congress of Biomedical Fuzzy Systems,67−70,1991
K.Hamabata,T.Shibue & S.Arita:“An application of fuzzy inference to the ultrasonographic diagnosis of liver cirrhosis”,Proc.of the International Congress of Biomedical Fuzzy Systems,73−74,1991
T.Fujioka,S.Arita,et.al.:“Application of fuzzy inference to the diagnosis of prostatic cancer by transrectal ultrasonography”,Proc.of the International Congress of Biomedical Fuzzy Systems,75−77,1991
有田清三郎:「ファジィ理論の医療への応用」数理科学,333(3月)1991
有田清三郎:「超音波画像診断における主観的評価の取り扱い方」第57回日本超音波学会,頚頭部超音波研究会講演,1990
有田清三郎:「ファジィ理論を用いた超音波画像による癌診断システムの開発」日本ファジィ学会誌特集号(印刷中)


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

医学・医療の分野では,疾患の鑑別に,組織写真,超音波断層写真,CT像などの医用画像が大きな役割を果たしているが,それら画像情報を数理的に解析する方法やコンピュータによる解析手法が少なく,統計数理研究所との共同研究が必要とされている。
具体的には,(1)甲状腺腫の濾胞細胞,種々の組織写真の細胞をコンピュータ入力し,空間パターン解析,充填率の算出,細胞の形状分析について共同研究を行いたい。(2)この医用画像の実データを基にして,数理モデルを構築し,コンピュータシミュレーションによって検証したい。(3)空間パターン解析等の解析結果を,数理と医学の基礎,臨床,生物系の両面から総合的に検討し,医学・生物における画像解析の基礎資料や視座を与えたい。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

片桐 誠

川崎医科大学

種村 正美

統計数理研究所

原田 種一

川崎医科大学

葦石 安利

川崎医科大学

美祢 弘子

川崎医療福祉大学