平成21990)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

2−共研−39

専門分類

5

研究課題名

大自由度カオスの現象学とその応用

フリガナ

代表者氏名

カネコ クニヒコ

金子 邦彦

ローマ字

所属機関

東京大学

所属部局

教養学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

自由度の大きな非線形系の示す振舞を主にCoupled Map Lattice等を用いて研究する。具体的には
(i)大域的にカオスが結合した系でみられる,カオス的遍歴現象(実効自由度を変えつつ擬アトラクターをとび移る)の統計的記述と,乱流でのコヒーレント構造との関連。及びこの系の情報処理への応用。(ii)自由度の大きいハミルトン系のエルゴード性,拡散。(iii)Coupled Map Latticeの自然現象への応用,破壊現象,沸騰など。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

(a)カオスを示す要素系を結合した系は,(i)低自由度にひきこまれた状態,(ii)低自由度と高自由度をスイッチする部分的ひきこみ状態,(iii)概ランダムとして記述できる状態をもつ。このうち(ii)の状態について多くのアトラクター間の距離の分布,その間のとび移りの規則性を調べる。同様な観点から自由度の大きいハミルトン系のアーノルド拡散を調べる。また,Coupled Map Lattice(時間,空間が離散の力学系)は,多自由度非線型系の適度に粗視化されたモデルとして,有用なシミュレータと考えられるので,これにより従来あまり研究されていない破壊,沸騰などのダイナミクスを調べる。(b)強非線形系では理論的アプローチに限界があり,計算機シミュレーションが有効である。研究所の大型計算機,ワークステーションを用い,これを行ないたい。応用に関しては,研究所のスタッフとの交流により,新しい分野,視点をもちたい。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

池上 高志

東京大学

伊庭 幸人

統計数理研究所

小西 哲郎

名古屋大学