平成262014)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

26−共研−2047

分野分類

統計数理研究所内分野分類

e

主要研究分野分類

3

研究課題名

モデル誤特定のもとでの統計的推測

フリガナ

代表者氏名

ノマ ヒサシ

野間 久史

ローマ字

Noma Hisashi

所属機関

統計数理研究所

所属部局

データ科学研究系

職  名

助教

配分経費

研究費

40千円

旅 費

2千円

研究参加者数

2 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

統計基礎数理の理論の発展によって、多くのノンパラメトリック・セミパラメトリックモデルによる柔軟な方法が開発され、実践における統計解析でも広く利用されている。Coxの比例ハザードモデルは、その代表的な例と言えるが、このようなセミパラメトリックモデルでも、比例ハザード性などの強い仮定を必要としており、この「モデルの仮定の誤り」が統計的推測にどのような影響を与えるかは、統計家・応用領域の研究者の双方にとって、重要な関心事である。
特に、医学領域における統計学は、新規な治療法の有効性・安全性や、健康に有害な影響を与える要因の評価など、医療・公衆衛生において極めて重要な役割を担っており、モデルの誤特定は結果の解釈や意思決定に影響を与えうるため、深刻な問題となる。
これらのモデル誤特定の問題は、理論統計学の領域では、1980年代から活発に議論されてきた課題であるが、医学研究の実践における詳細な研究は、ここ数年で急速に発展を遂げている。本研究は、これらの研究課題の中で、特に重要な方法論を対象として、新たな理論と手法の開発を行うことを目的とする。
本年度は、カテゴリカルデータ解析におけるMantel-Haenszel法と、臨床疫学研究におけるエビデンス統合のための方法論であるメタアナリシスにおける方法論の研究を行った。いずれも論文としてまとめ、現在、国際学術誌へ投稿中である。来年度以降、具体的な業績として報告ができるものと思われる。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

Noma, H. and Nagashima, K. (2014). On the Mantel-Haenszel estimators when the common effect assumptions are violated. Kyoto International Conference on Modern Statistics in the 21st Century, Kyoto International Conference Center, Nov., 2014.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

特になし。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

長島 健悟

千葉大学