平成91997)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

9−共研−70

専門分類

7

研究課題名

分子系統樹推定法の開発

フリガナ

代表者氏名

ハセガワ マサミ

長谷川 政美

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

予測制御研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

9 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

配列情報データに基づき、最尤法により分子系統樹を推定するための統計的方法の開発を行うとともに、解析ソフトウェアを整備する。さらに、開発した方法を、分子系統学上の具体的な問題に積極的に適用し、生物や遺伝子の進化に関する知見を得ることにより、この分野における統計的方法の有効性を確立することを目指す。


最尤法による分子系統樹推定に関わる問題のうちで、トポロジー探索の問題を 中心に研究を進めた。
最近広く使われている quartet puzzling 法の問題点を指摘した。我々の開発した分子系統樹推定法を葉緑体進化の問題に適用し、系統学的に興味深い結果を得ると共に、遺伝子の欠落が多くの系統で独立に起こっていることを明らかにした。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

Cao,Y., Adachi,J., and Hasegawa,M., Comment on the quartet puzzling method for estimating maximum-likelihood tree topologies. Mol.Biol. Evol.15(1), 87-89 (1998年 1月)
Martin,W., Stoebe,B., Goremykin,V., Hansmann,S., Hasegawa,M., Kowallik,K.,Nature 393, 162-165 (1998年5月14日)


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

1)塩基やアミノ酸置換に関する確率モデルとしてこれまでに考案されているものの他に新たなものの導入を試み、実際のデータ解析を通してそれらの評価を行う。2)系統樹のトポロジー検索に際し、組み合わせ的最適化の手法を導入し、効率の良いスクリーニングの方法を考案する。3)開発した方法を随時系統学上の具体的な問題に適用する。大規模データの処理・計算を行うため、統計数理研究所における共同研究体制が必要である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

足立 淳

オックスフォード大学

岸野 洋久

東京大学

下平 英寿

統計数理研究所

Cao Ying

統計数理研究所

土谷 隆

統計数理研究所

橋本 哲男

統計数理研究所

細谷 将彦

琉球大学

矢野 隆昭

昭和大学