平成21990)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

2−共研−72

専門分類

7

研究課題名

死亡率データのコウホート分析

フリガナ

代表者氏名

ナカムラ タカシ

中村 隆

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

調査実験解析研究系

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

5 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

死亡率の分析には,年次別データによる横断的分析,年次別データを集めた縦断的分析の他に,長期間の縦断的データについて各出生コウホートの歴史的背景に着目しながら年齢と死因との関係を考察するコウホート分析とがある。いずれにしても,年齢,時代,世代の効果を分離する試みは必ずしも成功していない。本研究では,わが国における各種死亡率に対して,3効果を分離するベイズ型コウホートモデルを適用することによって,過去の実態と将来の動向を把握することを目的とする。


本研究の目的は,わが国における各種死亡率に対して,年齢・時代・世代の3効果を分離するベイズ型コウホートモデルを適用することによって,わが国の死亡構造の過去の実態と将来の動向を把握することである。
本年度は,共同研究の第2年目であり,区切りとして成果のまとめを行なった。作成された死亡率データベースに基づき,特に肝硬変による死亡率のコウホート分析を行ない,男女別の結果の違いなどについて検討した。今後さらに細部をつめ,学会などで発表していく予定である。
研究実施状況は,以下のとおりである。
1.[研究会の開催]共同研究者が一同に会する研究会を1回(91年3月)開催した。研究会では,肝硬変死亡率のコウホート分析結果を中心に検討し,男女別の結果の違い,また分析モデルの違いについて議論した。
2.[各種死亡率データベースの作成]人口動態統計データをもとに性年齢別・死因別の死亡率データベースを構築した。各種死亡率のコウホート表(年齢×時代表)を作成するなどに利用したが,今後さらに整備していく必要がある。
3.[分析モデルの検討]ベイズ型コウホートモデルの適用として,年齢・時代・コウホート効果という3効果のモデルだけでなく,年齢×時代の交互作用項をもつコウホートモデルを適用した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

[研究内容]
1.人口動態統計をもとに性年齢別・死因別の死亡率データベースを構築する。
2.各種死亡率のコウホート表(年齢×時代表)を作成する。
3.ベイズ型コウホートモデルをデータに適用する。
4.交互作用項をもつコウホートモデルを適用する。
5.分析結果の比較検討を行なう。
[共同研究の必要性]
共同研究者は,死亡に関するデータの蓄積と種々のモデルによる分析の経験が豊富であるが,3効果を分離して検討するためには,統数研で開発されたベイズ型コウホートモデルを適用する必要がある。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

重松 峻夫

福岡大学

南条 善治

東北学院大学

久永 富士郎

福岡大学

吉永 一彦

福岡大学