昭和621987)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

62−共研−14

専門分類

1

研究課題名

ノンパラ・セミパラ・パラメトリック推測

フリガナ

代表者氏名

ヤナガワ タカシ

柳川 尭

ローマ字

所属機関

九州大学

所属部局

理学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

19 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

昨年度,同名の研究集会を開催した。そこでは主に,セミパラメトリック推測に重点が置かれ,最近の発展が総括され,問題点が指摘されるとともに活発な研究情報の交流が行なわれ極めて有意義であった。しかしながら,セミパラメトリック法が,いかなる意味で最適であるのか,また強勤であるのか等の基本的問題について手をつける余裕はほとんどなかった。本年度は,昨年度に提起された問題点およびこれらの問題について研究交流をはかるとともに,年度手薄であったノンパラメトリック及びパラメトリック推測に関しても最近の理論的発展を中心に研究交流をはかりたい。


1.研究目的
各分野の第1線に立つ研究者によって,新しく発展しつつある「ノンパラ・セミパラ・パラメトリック推測」の様相を,広い立場から解説,紹介していただき,相互の研究交流を促進するとともに,当面する問題点を明らかにし,活発な討論を通じて,今後の日本における統計学の研究・教育の発展に思いをめぐらす空間の創造を目的とした。
2.研究計画
昭和63年2月19日,20日の両日,統計数理研究所にて研究集会を開催した。参加人数は37名であった。研究集会における講演者,及び講演題目は下記の通りである。
柳川尭(九大理)生存分布解析とセミパラ・モデル
赤平昌文(筑波大数学系)Higher order asymptotic efficiency of semiparametric models
広津千尋(東大工)実験データ解析のためのモデル
白旗慎吾(阪大基工)K標本問題におけるグラフ表現に基づく順位検定
安芸重雄(統数研)・柏木宣久(統数研)経験分布関数に基づく統計量の漸近的性質について
前園宜彦(鹿大理)U統計量の正規近似の精密化
三浦良造(阪市大商)一標本変換モデルの推測問題
杉浦成昭(筑波大数学系)両側指数分布の位置母数の推定
笹渕祥一(九大理)多次元正規分布の平均値についての線形不等式制約条件下での推測
3.研究成果
技術的細部にとらわれず,大局的視座の下に,当面する問題点,今後の課題が提示され,これをめぐって活発な討論意見交換が行なわれた。研究集会は当初の目的を果たし大変有意義であった。講演は,最近出版したいくつかの論文を要約紹介したもの,及びその延長線上で現在とり組んでいる研究に関するものに分類される。個々の研究成果は,各人によって,種々の雑誌から発表される予定である。なお,柳川,安芸・柏木,及び三浦の研究は今夏ハワイで開催される数理統計協会(ISM)とバイオメトリックソサエティの合同学会で招待講演として発表される予定である。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

赤平 昌文

筑波大学

安芸 重雄

大阪大学

安楽 和夫

西南学院大学

稲垣 宣生

大阪大学

江口 真透

統計数理研究所

大瀧 慈

広島大学

柏木 宣久

統計数理研究所

鎌倉 稔成

中央大学

清水 良一

統計数理研究所

白石 高章

筑波大学

白旗 慎吾

大阪大学

杉浦 成昭

筑波大学

鈴木 義一郎

統計数理研究所

高橋 倫也

神戸商船大学

広津 千尋

東京大学

藤越 康祝

広島大学

三浦 良造

一橋大学

柳本 武美

統計数理研究所