昭和611986)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

61−共研−19

専門分類

4

研究課題名

開発途上国統計データベース構築の基礎研究

フリガナ

代表者氏名

イシダ ショウジ

石田 正次

ローマ字

所属機関

 

所属部局

職  名

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

6 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

「開発途上国における統計環境に適合する統計データベースシステム」の観点から,現存の(途上国向)統計ソフトウエアを研究しデータベース化をはかる。特にマイコンネットワークを利用する分散−集中型データベースを構築する場合の統計ソフトウェアを研究する。


昭和61年5月,7月,9月,12月,及び昭和62年1月,3月の各月,統計数理研究所に於て研究打合せ及び共同研究を行った。これらの研究内容は下記の通りである。
1.米国Bureau of Census内I.S.P.C.(国際統計プログラムセンター)は開発途上国官庁統計用ソフトとしてCENTS 4,CONCOR等の開発をして居り,また途上国統計官の研修も活発に行っている。
CENTS 4は,簡単でかつflexibleなプログラムにより,大量Dataの作表印刷まで出来て途上国でも使い易い。又,CONCORは,その入力Edit用である。大型用,小型用共にIBMの互換機でないとかからないが,大型用互換機についてはInstallation Guideが必要である。問題点はこれが必ずしも備わってない事で(例えばFacom M/360機),途上国計算Centerの機種によってはSystem AnalystはInstallationに苦労する可能性がある。
近年両方のMicro−Computer版が出て居りこれを入手して検討した。IBM/XT/AT or Compatible用であるがMS−DOSで動き,Installationは簡単であり,途上国向きと云える
2.官庁統計は先進国においては大型機を駆使するデータ管理システムが普通であるが,開発途上国,特に貧しい途上国では事情が異なる。
大型機を相当数使える様な設備資金,維持保守の費用,要員,何れも充分得られないし,電圧の変動,通信回線の不安定等経済的Infrastructureが貧弱である。
我々は,低所得発展途上国でも一応可能と思われる「分散型Microcomputer Network System」の1つのモデルを想定し,このシステムのHardware,Software,Personel,統計環境上の種々の問題点,またその対応策等を研究した。即ち,CENSUSの現場から始まり,集計への入力の分散処理(マークシート,マークカード処理等を含む)を検討,作表,データfileの作製,統計処理及びその応用(統計のグラフ表示,国民経済計算,地理情報化,時系列解析,産業連関表の作製)に到るまで,一貫して「マイコンとpopularなSoftの多用で行う」ことを検討した。
その詳しい内容については,まとまったものから発表して行く予定である。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

T.Ishihara,H.Fujii,H.Takahashi,M.Ihara,H.Takeda:Distributed data management system for official statistics in L.D.C. government.
として本年9月8日〜16日,東京に於ける45th session of the ISI(International Statistical Institute),poster sessionに於て発表予定,また同論文をInternational Statistical Reviewに投稿予定。


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

「開発途上国における統計環境に適合する統計データベースシステム」の観点から,現存の(途上国向)統計ソフトウエアを研究しデータベース化をはかる。特にマイコンネットワークを利用する分散−集中型データベースを構築する場合の統計ソフトウェアを研究する。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

石原 忠重

大阪電気通信大学

猪原 正守

大阪電気通信大学

高橋 浩光

大阪府立大学

田島 絹子

D.I.S.(情報システム開発株式会社)

松崎 巧保

日本IBM