平成13（2001）年度　一般研究１実施報告書

課題番号	13−共研−1019	専門分類	7
研究課題名	喘息発作の環境因子によるモデル
フリガナ 代表者氏名	シミズ サトル 清水 悟	ローマ字	Shimizu Satoru
所属機関	東京女子医科大学
所属部局	医学部
職　　名	助手
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研究目的と成果（経過）の概要

1990年及び1991年に横浜市夜間急病センターを受診した日々の喘息発作患者数と環境諸因
子(NO,NO2,SO2,SPM,気温及び相対湿度)の日平均値との関係を検討した。喘息発作受診数
及び環境諸因子は解析のため,曜日の影響および不規則な日々の変動を除去したトレンドを
Akaike and Ishiguroの方法を用いて推定した。原時系列から推定したトレンドから,環境諸
因子の増加率を推定し,さらに気温と相対湿度の各々について上昇期・下降期に区分した。
　原時系列とトレンドでは,喘息発作受診に対して汚染物質は負の相関を,気温と相対湿度は
正の相関を示したが,増加率では,逆の相関を示した。
　さらに,気温と相対湿度が共に低下する場合は,増加率では大気汚染物質との間に有意な正
の相関が認められた。喘息発作には環境諸因子が複雑に絡みあっており,その諸因子の絡みを
調べる方法として,本研究における解析手法は有効なものと考えられる。

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

〔口頭発表〕
石黒真木夫・清水　悟:横浜の大気汚染のダイナミックス?大気揺らぎモデルによる解析。
統計数理研究所共同研究会「時系列解析の応用」,1996
〔論文〕
清水　悟:喘息発作受診の季節集中性と環境諸因子の関連?トレンドの増加率の影響評価?。
統計数理　45,343-357,1997
Md.Moshiur Rahman,Makio Ishiguro and Satoru Shimizu:Estimating Linear Relationships
Among Multiple Trends of Nonstationary Time Series.Research Memorandum No.755,The
Institute of Statistical Mathematics.,2000
清水　悟,香川　順,石黒真木夫:環境諸因子の変動と喘息発作による救急外来受診者の動向。
アレルギー　50(7),612-620,2001

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

研究参加者一覧
氏名	所属機関
石黒 真木夫	統計数理研究所
川崎 能典	統計数理研究所