平成71995)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

7−共研−2

専門分類

2

研究課題名

MHD数理モデルによる核融合計算と最適設計

フリガナ

代表者氏名

ウシジマ テルオ

牛島 照夫

ローマ字

所属機関

電気通信大学

所属部局

電気通信学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

21 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

制御熱核融合研究において、プラズマの挙動を磁気流体モデルにより記述し、モデルを数理的・数値的に研究して現象を予測し、さらに現象の制御と炉の最適設計を目指す研究がなされている。本研究会では、異分野の研究者の交流を図り、核融合研究における数値計算手法と最適化手法の総合的な検討を行うことを目的とする。


1995年11月20日から22日の3日間、当該分野の33名の研究者の参加を得て研究会を開催した。研究会では、磁気流体(MHD)数理モデルをもとに、プラズマの挙動の予測と制御の可能性を検討し核融合炉の最適設計に寄与することを目指し、18の講演が行われた。
第1の研究テーマは、プラズマの安定性解析とそれに基づく制御に関するものであった。
ヘリカル系の装置の場合を中心に、各種の計算結果にもとづくプラズマの挙動の予測と制御の試みが報告された。特にニューラルネットの応用について興味深い報告があった。
第2の研究テーマは、MHD系を含む時間発展系の解析に関するものである。
今年は、従来の線形化解析と共に、新たに解の爆発集合に関する考察や、保存則の差分解法について新しい観点からの考察が報告され、核融合への応用につき意見交換がなされた。
第3のテーマは、関連する新たな数値解法やシミュレーション手法の提案である。
逆問題への新しい観点からのアプローチが紹介され応用家から熱心な質問があった。また、最近注目を集めている領域分割法による数値計算法について3つの講演があり相互の方法の比較検討と核融合計算への今後の応用についても検討が行われた。
3年間にわたる研究会活動により、核融合計算の現状と炉設計における今後の課題が明確になってきた。特に、逆問題や最適化についての系統的な研究がますます必要とされる。今後も、統計数理研究所を舞台にこの分野の研究交流が進められることを希望する。
〔研究会の場合 開催期間:1995. 11.20-22 開催場所:電気通信大学〕


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

名古屋靖一郎−牛島照夫、空間一次元移流拡散差分問題のε−安定性と河村型差分近似、日本応用数理学会論文誌、5巻3号、1995年9月.
統計数理研究所共同研究レポート72、MHD数理モデルによる核融合計算と最適設計、統計数理研究所、1995年2月28日.
千葉文浩−加古孝、抵抗性MHDモデル方程式のスペクトルと解の時間発展について、応用数学合同研究集会、1995年12月20日.

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

五十嵐 一

北海道大学

市口 勝治

核融合科学研究所

今井 仁司

徳島大学

加古 孝

電気通信大学

川上 一郎

日本大学

川口 秀樹

北海道大学

木村 正人

大阪教育大学

栗田 源一

日本原子力研究所

鈴木 厚

京都大学大学院

鈴木 貴

大阪大学

竹田 辰興

電気通信大学

田辺 國士

統計数理研究所

徳田 伸二

日本原子力研究所

等々力 二郎

核融合科学研究所

中村 祐司

京都大学

浜田 繁雄

日本大学

星野 克道

日本原子力研究所

本間 利久

北海道大学

若谷 誠宏

京都大学

渡辺 二太

核融合科学研究所