平成292017)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

29−共研−5003

分野分類

統計数理研究所内分野分類

a

主要研究分野分類

3

研究課題名

感染症動向分析のための数理モデリングに関する研究集会(IMAID2017)

フリガナ

代表者氏名

サイトウ マサヤ

斎藤 正也

ローマ字

Saito Masaya

所属機関

統計数理研究所

所属部局

データ同化研究開発センター

職  名

特任准教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

256千円

研究参加者数

11 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

  感染症の数理モデルの多くは,感染現象や感染自然史を数式で記述した機構モデル(mechanistic model)である.流行をシンプルな方程式系や数値計算によって再現することにより,流行メカニズムをより良く理解し、予防接種を代表とする流行対策の立案や流行予測を施すなど、様々な実践的用途に役立てられている.今日では,厚生行政を含む感染症政策の立案において、数理モデルが欠かせないツールとして認識されている.
 感染症数理モデルに関する数理的手法および実践例にかんする情報交換を目的として2013年から年1度のペースで開催してきたが,これに続くものとして2017年度の集会を統計数理研究所で開催した.我々は,統計思考院の夏期大学院として2017年度も含め毎年8月に10日間の短期コースを開催している.本研究集会は短期コースの修了生をはじめとして,大学院生,別の分野から感染症数理の分野に入ってきた研究者などに対して,研究の最前線を紹介するとともに,自身の研究に対する批判的コメントを得る機会を提供することを目的のひとつとしている.そのために今年度はシニア研究者による発表,参加者3-4名によるショートトーク,参加者および会場からの質問というパネルディスカッション方式のセッション構成とした.さらに,参加者は発表時間の半分以上を将来実施研究の提案を含めることを義務付け,競走的資金申請のときの審査発表の練習の場となるようにも配慮した.シニア研究者だけでなく若手研究者からも活発な質問(ができるように厳しく試聴)することができる環境がつくれたと考えている.ただし,会場からの評価は背景とる生物学的知識の説明に時間を要するウイルス学的研究よりも相対的に背景の説明が平易な疫学的研究のほうが好意的に受け止められる傾向があり,発表時間の調整に改良の余地があると考えられる.

日時 2017年10月23-24日
会場 統計数理研究所 セミナー室5
参加者数 35名 (内 外国人5名)

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会のプログラムは以下のWebページに掲載しました:
https://imaid2017.jimdo.com/

本研究会を含め今後の感染症数理に関する活動を以下のWebページにて告知していきます:
https://sites.google.com/site/modelinfection/

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

アクメトツァノフ アンドレイ

北海道大学大学院

浅井雄介

北海道大学

木下 諒

北海道大学大学院

坂本 洋平

北海道大学大学院

西浦 博

北海道大学大学院

濱口 由子

北海道大学大学院

樋口 知之

統計数理研究所

ムナシンゲ ランケシュワラ

北海道大学大学院

山本 奈央

北海道大学大学院

リ ヒョジュン

北海道大学大学院