平成81996)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

8−共研−6

専門分類

5

研究課題名

逆問題とその周辺

フリガナ

代表者氏名

キシダ クニハル

岸田 邦治

ローマ字

所属機関

岐阜大学

所属部局

工学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

22 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

逆問題に関する研究会の開催や成書の出版が数多くみられるが、その内容は既成の分野に所属することが多い。我々は現場サイドのデータ解析を手がける研究者が集い、「逆問題」をキーワードとして学際的交流を行う。前回のキーワードとして非定常解析、ウェーブレット解析、ベイズ推定法、統計的解析、時系列解析、情報幾何、システム同定、カオス、ニューラルネット、プラント診断、数値計算法、複雑系、等と多岐にわたったが、本年度の研究会では「モデリングの数理」をテーマにして逆問題に関する「理論的基礎固め」を行い、来るべき時代に備えることを目的とする。また、本研究会は理論と実験との交流の場として役立つよう期待している。


研究会は6月24-26日の3日間、「逆問題とその周辺」と言う観点から20件の研究成果の発表があった。
参加人数は50〜60名程度で、広範囲の分野の方が集まり活発な質疑応答があった。
本研究会は「データを解析すれば、逆問題を解いていることに他ならない」と言う広義の意味で逆問題を捉え、特別に意識しないで研究されている広範囲の分野で逆問題を積極的に意識することで、共通の解析手法の模索とその確立を目指すものである。
この意図のもとにシステム制御関連で3件、ニューラルネットの関連で4件、統計的推定で4件、非線形解析で2件、ウェーブレットの関連で2件、複雑系の関連で2件の発表があった。
さらに、これらの諸分野を逆問題研究会の縦糸と考えれば、今回の研究会で「モデリングの数理」なる横糸と考えられる3件の特別講演を企画実行した。
制御の視点から工学モデルについて片山先生に、統計学の視点から統計モデルについて赤池先生に、統計物理の視点から物理モデルについて北原先生に講義して頂いた。
多分野の研究者が集う本研究所での研究会は3年目に入り、特別講演に触発されて分野の異なる研究者間の対話が活発となったことが本年度の成果である。
〔研究会の場合 開催期間:6月24日〜26日 開催場所:統計数理研究所〕


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

赤池 弘次

統計数理研究所

石川 眞澄

九州工業大学

岩崎 信

東北大学

片山 徹

京都大学

兼本 茂

(株)東芝

北川 孟

豊橋技術科学大学

北原 和夫

東京工業大学

北村 正晴

東北大学

金野 秀敏

筑波大学

寒河江 雅彦

岐阜大学

鈴木 勝男

日本原子力研究所

武内 豊

(株)東芝

田村 義保

統計数理研究所

中村 佳正

大阪大学

鍋島 邦彦

日本原子力研究所

林 光二

日本原子力研究所

原 啓明

東北大学

福西 宏有

(株)日立製作所

森島 信弘

京都大学

山田 澄

摂南大学

渡辺 澄夫

東京工業大学