平成262014)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

26−共研−2002

分野分類

統計数理研究所内分野分類

a

主要研究分野分類

3

研究課題名

生物が動いた3次元軌跡データのモデリング

フリガナ

代表者氏名

シマタニ ケンイチロウ

島谷 健一郎

ローマ字

Shimatani Kenichiro

所属機関

統計数理研究所

所属部局

データ科学研究系

職  名

准教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

73千円

研究参加者数

10 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

空中や水中を3次元的に移動する生物は多く、その実際の運動が、近年の動物装着型データロガーや高速カメラ(ビデオ)などの技術発展により、x-y-z座標系の3次元移動軌跡として時系列データ化されるようになった。そのデータ解析には、2次元x-y座標系のモデリングを3次元x-y-z座標系へ拡張すれば済む手法がある。また、過去の軌跡と周辺の環境情報をもとに将来の動きを決めていると考えると、動点を原点、そこへ至る進行方向を北極とする極座標系で表される動きのほうが自然かもしれない。それには、2次元球面上の確率分布が要求される。
本研究では、生物のメカニズムや意思決定を意識した3次元軌跡の統計解析法の開発を目標に置いた。
円周上の回帰モデルの中には、容易に2次元から3次元へ拡張できる形式のものがある。それに、球面上のvon Mises分布を用いることにより、最も単純な3次元極座標系による軌跡のモデルを作ることができる。実際にシミュレーションを行うと、2次元同様、多様な軌跡を描くことができる。とりわけ、らせん状に上昇したりするパターンは、現実のコンドルの飛翔軌跡などにも見られ、応用性を感じさせる。実データに対し、最尤法によるパラメータ推定も可能である。
 本研究では、ペンギンの3次元軌跡データに適用し、その応用性と限界を検証した。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

島谷健一郎 (2014) 3次元軌跡データの基本モデルとその限界。京都大学数理解析研究所研究集会「生物流体力学における計測問題」2014年11月

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

特になし

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

鹿毛 あずさ

お茶の水女子大学

風間 俊哉

統計数理研究所

加藤 昇吾

統計数理研究所

後藤 佑介

東京大学

寺山 慧

京都大学

野田 琢嗣

京都大学大学院

藤岡 慧明

科学技術振興機構

水口 毅

大阪府立大学

右衛門佐 誠

大阪府立大学