平成172005)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

17−共研−2056

専門分類

8

研究課題名

日本人の意識調査のコウホート分析

フリガナ

代表者氏名

ナカムラ タカシ

中村 隆

ローマ字

NAKAMURA Takashi

所属機関

統計数理研究所

所属部局

データ科学研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

継続的な社会調査データを分析しようとするとき、コウホート(世代)の視点が重要である。本研究では、NHKによって1973年以来5年ごとに実施され2003年に第7回調査が行なわれた「日本人の意識調査」データに対してコウホート分析の方法を適用し、年齢・時代・コウホート効果を分離することによって、日本人の過去・現在・未来にわたる意識動向を捉えることを目的とする。2003年秋には、統計数理研究所による第11次日本人の国民性調査も実施されており、両調査結果の比較・対照を行い、日本人の意識動向に関するより一層の知見が得る。
昨年度は、「日本人の意識調査」の1973から2003年までの5年ごとの調査結果から、継続質問項目(約260カテゴリ)について、全体、男女別に調査時点×年齢階級形式のコウホート表データを作成した。このデータに対してベイズ型ロジット・コウホートモデルを適用し、各項目についての年齢・時代・コウホート効果を分離した。この分析結果と、平成7年度に終了した共同研究時点での分析結果とを比較し、分析結果にどのような異同があるのかを検討した。今年度は、「日本人の国民性調査」データのコウホート分析結果とあわせて検討を進め、日本人の意識動向に関する知見を得た。
その結果によれば、日本人の意識調査と日本人の国民性調査の結果で類似の質問項目についてはほぼ同様の傾向がみられたこと、また、コウホート効果にみられる世代間ギャップが、新しい世代間ほど小さくなっており、個人尊重や政治離れという方向への画一化が進行中であることが示唆された。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

・坂元 慶行 (2005). 日本人の国民性 50年の軌跡---「日本人の国民性調査」から---, 統計数理, 53(1), 3-33.

・中村 隆 (2005). コウホート分析における交互作用効果モデル再考, 統計数理, 53(1), 103-132.

・NHK放送文化研究所編 (2004). 現代日本人の意識構造[第六版],日本放送出版協会.

・日本人の意識調査のコウホート分析,統計数理研究所共同研究リポート41.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

開催はありませんでした。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

河野 啓

NHK

坂元 慶行

統計数理研究所

高橋 幸市

NHK