平成182006)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

18−共研−2026

専門分類

6

研究課題名

固有地震を考慮に入れた地震の規模別頻度分布

フリガナ

代表者氏名

イモト マサジロウ

井元 政二郎

ローマ字

Masajiro Imoto

所属機関

防災科学技術研究所

所属部局

地震研究部

職  名

総括主任研究員

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

50千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

地震の規模と頻度の関係が指数分布で表されることは経験的に知られている.ところが,プレートの境界など特定の場所では,特定規模の巨大地震が繰り返し発生し(固有地震),指数分布には従わないことが示唆されている.日本周辺のプレート境界においても固有地震が発生しており,特に東海・東南海・南海の地域については歴史地震の記録が数多く存在し,固有地震の存在に関する統計的調査が可能と考えられる.本研究では,固有地震の存在を考慮した妥当な地震規模分布を求めることを目的とする.

確率分布のモデルとして、指数分布(GR則)に相当する分布のみの場合(モデルA)と、固有地震に相当する正規分布とGR則による分布とを混合した場合(モデルB)の2つを候補とした。ここでは,妥当なモデルを得るために,ABIC(赤池のベイズ型情報量規準)でモデルを重み付けして推定値を計算する方法(擬ベイズ法)を用いた.ABIC最小化に基づいて,モデルパラメータの事前分布の最適化を行った.

ここで得られた地震分布を用いて,巨大地震の発生想定域で検知された小地震が巨大地震へと成長する確率(成長確率)を見積もることが可能である.統計的に信頼性の高い確率分布を用いることにより,信頼性の高い成長確率を緊急地震情報として提供可能となる.

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

 学会発表 
 岩田貴樹・井元政二郎・堀内茂木・尾形良彦, 検知した地震が成長する確率を用いた巨大地震の緊急地震速報:東南海・南海地震の発生想定域に関する再計算, 日本地球惑星科学連合2007年大会, S147-001, 2007.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

岩田 貴樹

統計数理研究所

尾形 良彦

統計数理研究所