平成162004)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

16−共研−2025

専門分類

4

研究課題名

自己式調査における文脈効果の研究

フリガナ

代表者氏名

ツチヤ タカヒロ

土屋 隆裕

ローマ字

Tsuchiya Takahiro

所属機関

統計数理研究所

所属部局

調査実験解析研究系

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

この研究の目的は、自記式調査法における文脈効果を、認知心理学的な観点から明らかにしよ
うとすることである。なお、ここで言う文脈効果とは、回答に際して回答者が置かれた状況、調
査への回答方法、質問項目や選択肢の順序、等といった広い意味での文脈が、回答に与える影響
のことを指している。このような文脈効果のうち、本年度は特に、IC法で用いられる「当てはま
る項目の数を回答する」という回答方法を取り上げ、通常のDQ法で用いられる「項目ごとに当て
はまるか否かを回答する」という回答方法との比較を行うこととした。
 そのため、まず、小規模のWeb調査を実施し、用いる項目の数や内容、答えやすさ等の点に関
して事前に検討を行った。次に、項目の数を2から6までとし、大きく二種類の内容を用いて、Web
上で本調査を実施した。本調査では、二群にランダムに分割したサンプルに対してそれぞれIC法
あるいはDQ法を割り当て、同一項目群に対する回答分布を比較した。その結果、IC法では、DQ
法に比べ、当てはまる項目の数を過小報告する傾向があることが見出され、この文脈効果をpooling
effectと称することとした。さらに、このpooling effectの大きさは、用いる項目の数や、項目
に対する答えやすさによって異なることも見出された。
 以上の結果を論文としてまとめ、現在投稿中である。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

小野 滋

東京都立大学

平井 洋子

東京都立大学