平成81996)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

8−共研−113

専門分類

8

研究課題名

描画検査法の統計的解析

フリガナ

代表者氏名

ツチヤ タカヒロ

土屋 隆裕

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

調査実験解析研究系

職  名

助手

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

心理測定法の一つである描画検査は、言葉を媒介としないため、他の多くの心理検査では知り得ない情報を多く持つと言われている。しかし、この検査を利用するには、検査者の熟練や知識が要求され、実際には、一部の専門家しか利用することができない。そこで、描画検査の統計的性質を明らかにし、結果を解釈するための標準的な手続きを確立する。


性格測定の手法の一つである描画検査の解釈においては、絵の形状的な特徴や絵から受ける直観的な印象が重要な手がかりとなる。
平成7年度は、絵の形状的な特徴に重点を置いて、バウムテストと性格特性との関連について調べた。今年度は、家屋・樹木・人物・それと反対の性の人物という4種類の課題について絵を描いてもらうHTPテストを用いて、絵の直感的な印象と描画者の性格特性との関連について調べた。
その結果、・同一描画者の4種類の課題の間で、男性画と女性画の間の印象は似ていること
・同一描画者の絵でも、「陽気さ」という印象は課題間で異なること
・男性画と女性画から受ける「陽気さ」という印象が、EPPS性格検査や東大式エゴグラムによって得られた性格特性と相関が高いことといった結果が得られた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

土屋 隆裕・江上 由実子・渡部 洋,描画テストの諸特性について,
日本心理学会,1996年9月

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

研究内容:被検査者の描いた絵について、その絵の物理的な特徴、絵から受ける印象、絵に対する専門家の評定等のデータを収集し、整理を行う。さらに、YG性格検査、EPPS性格検査等を用いた被検査者の心理学的特性のデータも収集する。それらのデータを基に、物理的特徴と印象との関連や専門家の評定と心理学的特性との関連などについて分析を行う。また、分析を行うための統計的方法についても研究する。共同研究の必要性:体系的に描画検査データを収集するためには、描画検査について研究している研究者と共同研究を行う必要がある。また、収集したデータの分析のためには、統計数理研究所が精力的に研究している質的データの解析法や、研究所の所蔵する多数の関連文献が必要となる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

渡部 洋

東京大学