平成51993)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

5−共研−101

専門分類

8

研究課題名

経済時系列の統計解析

フリガナ

代表者氏名

ヤナギタ タツオ

柳田 達雄

ローマ字

所属機関

北海道大学

所属部局

電子科学研究所

職  名

助手

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

経済時系列のカオス的変動が近年注目を集めている。変動を純粋な力学系としてとらえようとすると、力学系の自由度が大きくなりモデル選択は不可能となる。
そこで、時系列の平均場を支配するダイナミクスをカオス力学系として捉える事を試みる。すなわち、時系列を平均場を支配する力学とノイズ等に分離した時、力学がカオス的であるかどうかを検討する。


経済時系列のカオス的変動が近年注目を集めている。経済時系列としてTopix、円−ドル、円−マルク為替レートの3種類のデータに対して力学系としてどの程度捉えられるかをこころみた。カオスかどうかを判定するために(1)再帰写像を構築した。(2)埋め込み次元を増加に対する相関次元を求めた。これら2つの結果は、時系列を力学系として捉えることが困難であることを示した。つまり、変動を純粋な力学系としてとらえようとすると、力学系の自由度が大きくなりモデル選択が不可能となる。
今後のさらに、時系列の平均場を支配するダイナミクスをカオス力学系として捉える事をこころみる必要がある。すなわち、時系列を平均場を支配する力学とノイズ等に分離した時、力学がカオス的であるかどうかを検討する。このようなことを行う時、経済時系列は非定常と考えられるので、確率モデルを用い非定常成分(トレンドなど)を除去する。このとき確率モデルの選択が重要になるが、モデル選択の方法として当研究所で開発された手法が有効と思われる。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

経済時系列としてTopix、円・ドル、円・マルク為替レートなどのデータに対して力学系としてどの程度捉えられるかをこころみる。
経済時系列は非定常と考えられるので、確率モデルを用い非定常成分(トレンドなど)を除去する。このとき確率モデルの選択が重要になるが、モデル選択の方法として当研究所で開発された手法が有効と思われる。
非定常成分等を除去したこれらのデータに対して変動カオス的であるかどうかを検討する。すなわち、少数自由度力学系として捉えられるか否かを相関次元等により調べ、その動力学を解析する。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

小野崎 保

旭川大学

田村 義保

統計数理研究所