平成28(2016)年度 一般研究2実施報告書
| 課題番号 | 28−共研−2052 | 分野分類 | 統計数理研究所内分野分類 | g | ||||||
| 主要研究分野分類 | 3 | |||||||||
| 研究課題名 | 古代ゲノム解析による縄文人の分集団構造推定 | |||||||||
| フリガナ 代表者氏名 | オオタ ヒロキ 太田 博樹 | ローマ字 | Oota Hiroki | |||||||
| 所属機関 | 北里大学 | |||||||||
| 所属部局 | 医学部 解剖学 | |||||||||
| 職 名 | 准教授 | |||||||||
| 配分経費 | 研究費 | 40千円 | 旅 費 | 8千円 | 研究参加者数 | 5 人 | ||||
| 研究目的と成果(経過)の概要 | 
| ほとんどの場合、古人骨の中に含まれるDNAの99.9%以上がバクテリアなどヒト以外のDNAであり、残りわずか0.1%以下がヒト由来の内在DNAである。しかも古DNA(ancient DNA)は化学修飾を受け著しく劣化している。こうした超微量かつ超劣化DNAからゲノム解読をおこなうのは極めてチャレンジングである。私達は、これまでに古DNAのNGS解析に特化した様々な技術改良を進めてきた。その成果として縄文人ゲノム解読を0.1x のカバレッジまで推し進めることに成功した。さらに平成28年度には、縄文人骨の側頭骨錐体部からDNA抽出を行った。側頭骨錐体部は古DNAの保存状態が良いことが報告されている。MiSeqでプレリミナリにシークエンスをおこなった結果、第三大臼歯の約10倍にあたる21.5%の内在DNA率を得た。さらに側頭骨錐体部から得られた21.5%の内在DNA率を持つ抽出溶液の全ゲノム濃縮法(whole genome enrichment: WGE)おこなった。WGEとは現代人の全ゲノムDNAを断片化の後、逆転写酵素でRNAとし、これをベイト(釣り針)としてキャプチャーをおこないヒト以外の生物(バクテリアなど)のDNAを除去する。今回、WGEをおこなうことにより、10倍以上の濃縮に成功した。こうしてNGSから得られたreadを現在解析中である。 | 
| 当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等) | 
| 国際学会(招待講演) | 
| 研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。 | 
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| 研究参加者一覧 | |
| 氏名 | 所属機関 | 
| 小金渕 佳江 | 北里大学大学院 | 
| Savage, Patrick, Evan | 東京芸術大学 | 
| 中込 滋樹 | 統計数理研究所 | 
| 間野 修平 | 統計数理研究所 |