昭和611986)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

61−共研−54

専門分類

7

研究課題名

生物医学データに関する推測と解析アルゴリズムの研究

フリガナ

代表者氏名

アサノ チョウイチロウ

浅野 長一郎

ローマ字

所属機関

九州大学

所属部局

理学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

13 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

生物医学データ解析には,定式化と解法の上で複雑な解析が多く,さらに実際の解析には反復収束法などデータと理論の上で,また具体的ソフトウェア・アルゴリズムにも多くの問題を残している。本研究は,これらを厳密に論じ,正確さ・精度・所要時間の観点から,理論とアルゴリズムの研究・比較調査・具体的ソフトウェアの構築と提供を目的とする。


生物医学のデータ解析には,現象とデータの面で,独自で複雑なモデル考察・定式化・解法が必要であり,実際にはデータ・理論・アルゴリズム・解釈の上で多くの問題を残している。本共同研究は,統数研と大学研究者の長年の個別実績をもとに,上記の広範に亙る具体的重要課題を厳密に論じ,現象解析に適切な正確さ・精度・所要時間の観点から具体的・効率的研究を継続して促進することを目的とする。
本年度は,このような場に於ける欠測値推測アルゴリズムの文献的方法論の比較評価と改良・相互連関性を有する2個のシステムに於ける共変量生存関数モデルとハザード関数モデルの推測理論・グラフ理論に基づく線形要因分析に於ける主効果と数次交互作用効果の同定の可能性・リンクベクトルによるカテゴリデータのグラフ的解析・分割表モデルの対称性の検定にもとづく随時データ併合による推測過程論の定式化と特性評価・各様な検定過程に基づく多段推測法の特性評価とそれらを可能とするソフトウェアシステムの研究開発・潜在クラス分析において不適解を出現しない有効な数値解法アルゴリズム等にわたる理論研究とアルゴリズム開発に関して確実な進捗をみた。また,本共同研究の交流旅費にもとづいて,1月29日に統数研で各研究課題と成果・その周辺を巡って緊密かつ協力的な意見の交流を行い,さらに2月5日には九大・理・情報研で大学院生をも加え,十分な時間をとって研究交流会が行われた。これらの研究交流は,統数研と大学の双方の研究に非常に効果的であり,研究者間の協力も増強し今後の研究促進に役立ち極めて有意義であった。なお,これらの成果は既に学会講演・論文発表が行われ,また一部は今後に予定されている。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

(論文発表)(1)Ch.Asano:Sequential inference processes in computational aspects,Proc.7−th COMPS TAT,1986.(2)K.Kurihara:Knowledge functions in NISAN system,Proc.2−nd Jap.−Chn.Symp.Stat.,1986.(3)M.Watanabe:An inference process for ractorial effects in ANOVA model,Mathematica Japonica 1986.(4)Y.Baba:Graphical representation method for categorical data using linked vectors,Proc.2−nd Jap.−Chn.Sympo.Stat.,1986.
(論文投稿予定)分割表の対称性に関する予備検定後の推定,線形要因分析に於ける諸効果推測に関するグラフ的同定,逐次検定の諸方式と特性評価等々。
(学会発表予定)ある種の因子分析モデルとその解法等々。


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

生物医学データ解析には,定式化と解法の上で複雑な解析が多く,さらに実際の解析には反復収束法などデータと理論の上で,また具体的ソフトウェア・アルゴリズムにも多くの問題を残している。本研究は,これらを厳密に論じ,正確さ・精度・所要時間の観点から,理論とアルゴリズムの研究・比較調査・具体的ソフトウェアの構築と提供を目的とする。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

一村 稔

岡山理科大学

大隅 昇

統計数理研究所

大橋 靖雄

東京大学

栗原 孝次

岡山大学

小西 貞則

九州大学

駒澤 勉

統計数理研究所

垂水 共之

岡山大学

道家 暎幸

九州東海大学

馬場 康維

統計数理研究所

松原 望

東京大学

脇本 和昌

岡山大学

渡辺 美智子

東洋大学