平成142002)年度 一般研究1実施報告書

 

課題番号

14−共研−1010

専門分類

3

研究課題名

外国為替市場のミクロ構造に関する研究

フリガナ

代表者氏名

スサイ マサユキ

須齋 正幸

ローマ字

Masayuki Susai

所属機関

長崎大学

所属部局

経済学部

職  名

教授

所在地

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研究目的と成果(経過)の概要

本年度は、高頻度の円ドルレートのデータを用いて、東京、ロンドン、ニューヨークという三つの代表的な
外国為替市場の市場効果が為替レートのボラティリティに与える影響を分析した。上記の市場効果に加えて、
曜日効果も考慮したモデルを用いた。また、市場への情報流入の代理変数として任意の期間当たりのtick数
を用いて、それらの為替レートのボラティリティへの影響も検討している。
 主要な外国為替市場の影響は、為替レートの対数差分には影響を与えていないが、ボラティリティに対して
は影響を与える可能性が示唆されている。曜日効果はボラティリティに対してのみ、曜日によっては影響を与
える可能性が示唆されている。先行研究で指摘された過去の市場のボラティリティの影響についても検証した
が、そこで指摘されたような明確な影響はここでは確認されていない。
 曜日効果および市場効果を考慮したモデルによる、情報の代理変数のボラティリティへの影響を検討した結
果、それらの影響を考慮しても依然として情報の流入がボラティリティに影響を与える可能性が示唆されてい
る。しかしその効果の大きさは、若干小さくなる傾向が示されている。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

須齋正幸「為替レートのボラティリティ、曜日効果、市場効果」『金融構造研究』
第24号 2002 pp.32-43
須齋正幸・森保 洋「為替レートのボラティリティと情報変数:超高頻度観測データによる
検証」『経営と経済』第82巻 2002 pp.155-172

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

川崎 能典

統計数理研究所

桑名 陽一

一橋大学