平成61994)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

6−共研−11

専門分類

5

研究課題名

強結合系に於ける時空相関パターンと計算機シミュレーション

フリガナ

代表者氏名

ムナカタ トヨノリ

宗像 豊哲

ローマ字

所属機関

京都大学

所属部局

工学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

14 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

多体、少数体の如何によらず、また物理、化学、工学生物系の如何によらず強く結合した非線形系に於いては種々の時空相関パターンが出現する。この現象を計算機シミュレーションで、特に実時間、実空間に於ける統計的手法に重点を置いて解析する研究者が研究発表・討論・意見交換等を行い更成る研究の進展と手法開発のための機会を提供する事を目的とする。


近年我々の研究対象・興味が強相関系、強非線形系へと移行するに伴い、理論及び数値計算の結果を時空でのパターン形成あるいは対称性の破れとして捉えることが益々重要になってきた。またワークステーションや他の計算機のグラフィク機能も我々の要求をサポートすべく向上している。
本研究会の目的は液体・高分子、界面、ガラス転移、非線形格子系、溶液化学等異なる分野の研究者が約20名計算機実験とその解析手法の開発という共通の目的意識をもって活発な討論・意見交換をすることであり、1月23、24日と統数研に於て研究会を開催した。テーマごとに成果、内容等を纏めると以下のようになる。量子系では2件の発表があり、溶液内反応モデルとしての格子熱浴に於ける遷移確率と第2種超伝導体の混合状態のGL方程式のシミュレーション結果が示された。
後者の講演ではビデオにより磁束透過の様子が報告された。(過冷却)液体、ガラス転移の問題に対して3件の発表があり、クーロン2成分系のガラス転移のダイナミクス、モード結合理論と2成分ガラスに於ける拡散機構、動的密度汎関数理論と輸送係数について報告があった。
また関連する話題として、気相内での核形成過程がビデオで示され、多くの議論を呼んだ複雑液体ではヘテロポリマーの統計力学、シミュレーションがタンパク質の3次構造との関連で議論され、剛体非球粒子系のモンテカルロ法が細胞の形との関連で報告された。カオスも重要なテーマであるが、1次元格子系とスウィフトーホーエンバーグモデルの詳細な解析が与えられた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

大内 克哉

神戸芸術工科大学

小田垣 孝

九州大学

金子 豊

京都大学

蕪木 英雄

日本原子力研究所

北原 和夫

東京工業大学

衣川 健一

大阪府立大学

高須 昌子

金沢大学

種村 正美

統計数理研究所

平田 文男

京都大学

樋渡 保秋

金沢大学

藤坂 博一

九州大学

松本 充弘

名古屋大学

泰岡 顕治

名古屋大学大学院