平成192007)年度 共同利用登録実施報告書

 

課題番号

19−共研−5

分野分類

統計数理研究所内分野分類

g

主要研究分野分類

1

研究課題名

逐次解析問題,ノンパラメトリック関数推定問題

フリガナ

代表者氏名

イソガイ エイイチ

磯貝 英一

ローマ字

ISOGAI EIICHI

所属機関

新潟大学

所属部局

理学部自然科学系

職  名

教授

 

 

研究目的と成果の概要

本研究目的は、未知な平均と分散をもつ正規分布において、平均と標準偏差の1
次結合の逐次推定問題を考えることである。この1次結合の例として平均、標準偏差、パーセント点など興味ある母数が含まれる。
本研究では、前もって与えられた区間の幅と信頼係数をもつ信頼区間を最小の標
本数で構成する、いわゆる、逐次信頼区間推定問題を考えた。先行研究では停止規
則を与えて逐次信頼区間を構成し、区間の幅がゼロに近づくに従って、この構成し
た逐次信頼区間の被覆確率が前もって与えられた信頼係数に収束するという、いわ
ゆる、漸近一致性が示されている。しかし、収束の速さに関しては論じられていな
い。
 そこで、収束の速さについての研究を行った。先行研究で与えられた停止規則を
用いるが、初期標本数を前もって固定するのではなく、区間幅の関数として与え、
逐次信頼区間を構成した。このとき、区間の幅をゼロに近づけると、この構成した
逐次信頼区間の被覆確率が前もって与えられた信頼係数に、区間幅のある指数乗で
収束することを示した。また、区間の幅がゼロに近づくときの平均標本数の2次の
漸近展開も求めた。この研究成果はStatistics & Probability Letters, 2008
(印刷中)に掲載される予定である。